ジャンクフードのおいしさを極める!
とはいえ、私はお仕事のものを食べなくちゃならない。このあともまだリサーチ&取材はつづく。余分に胃を占めてしまうことはチームへの迷惑にはなるまいか。しかし、自由時間はないし台北に次に来られるのはいつだかわからない……。葛藤の末、チームのリーダーである編集者に「すみません、あのバーガー的なものをどうしても食べてみたいのですが……」。「えー! それ食べたらこっちのもの食べられるんですか? このあとも大丈夫ですか!?!?」と案の定早口で怒られた。「責任もって食べます! お小遣いで買います! だから食べたいー」と泣き落しの末、ようやく自由間食を許されたのである。
おばちゃんのところに自分のお財布を持って走る。「バーガー買っていいって言われたよ! 1個ください!」「よかったねー。で、卵は入れる?」「た・ま・ご! 入れる入れるー」(すべて推測での会話)というわけで無事バーガーを手に入れることができた。
揚げた鶏とレタスのサンドというと大手バーガーチェーンにもありがちなメニューだが、食べてみると結構印象が違う。まず、パンが甘い。甘くてもちもちしているので、食べでがあり、さらに油との相性がいい。そして鶏肉がもも。バーガー系にはチキン「フィレ」サンドなどというように、胸肉を使うことが多いが、ここではもも肉を使っている。だからジューシーでぶりぶりに揚がっているというわけだ。
あとマヨマヨしていないのもいい。マクドナ●ドなどはマヨネーズがどばっと入っているけれど、ここはちょっと甘めのケチャップソース。レタスもみずみずしくてたっぷり。しゃきしゃきしています。ここに目玉焼きを入れちゃうって、ありそうでなかったよな~。でもやりたかったよね~。
だいたいバーガー類を食べるときは絶対に人にあげない主義なのだが、我がままを聞いてもらったのでチームのメンバーにもひと口ずつ献上。多分よろこんでいたであろう。「(取材経費でなく)自分のお小遣いで食べるものはおいしいね!」というのを差っ引いても十分に愛すべきバーガー。甘いパンともも揚げは一応台北流なので日本では食べられない味。ぜひ旅の途中に。
鄭姑媽(ヂェングーマー)
住所 台北市寧安街7巷2號
電話番号 02-2577-6281
Column
北條芽以のLOVEレストラン
美味なるLOVEなひと皿を求めてレストランに通う日々。
著者が偏愛する、この季節、このお店のLOVEはいったい何? あなたの次のレストラン選びに参考になること間違いなし!
2012.07.10(火)