ライフスタイルのさじ加減が絶妙

『Lily ―日々のカケラ―』(文藝春秋)

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 今、ベストセラーとなっているという石田さんのフォト&エッセイ『Lily ―日々のカケラ―』(文藝春秋)を読みました。

 ここに掲載された石田さんの自宅の写真からは、センスのよさが伝わってくる。そのライフスタイルが、地味すぎず派手すぎず、ちょうどいいんですよ。

 無造作にたくさん本が重ねてあるのに、散らかっている印象がない。決して汚くないんですよね。このさじ加減のセンスがほんとに素晴らしい。

 石田さんは今、48歳なんですか。

 最近、「美魔女」という言葉に象徴されるように、40代や50代の女性の元気がいい。ただ、あまりにも若作りすることには無理があるような気がしてしまいます。いわゆるインスタ映えとか、周囲の目を過剰に意識する必要はないんじゃないかと思うんです。

 その点、ギラギラしすぎない、木漏れ日のような石田さんには好感が持てます。美魔女ブームへの反動じゃないけど、男の人の多くは、やっぱり石田さんみたいなタイプの女性が好きなんじゃないかな。

 実際はいろいろと努力をされているんでしょうけど、あんまり気張っている感じがしない。

 振り返ってみれば、最初に彼女のことを認識したのは、石田ひかりさんのお姉さんとしてだったと思います。まだ20歳ぐらいだったのかな。まさに美人姉妹。

 その頃から、ちょっといいなとは思っていたんですけど、最近になって、じわじわじわじわと、彼女の魅力が実感できるようになってきた。強い火力じゃなく、弱火で攻められる。まるで低温火傷ですね(笑)。

横山剣 (よこやま けん)

1960年生まれ。横浜出身。81年にクールスR.C.のヴォーカリストとしてデビュー。その後、ダックテイルズ、ZAZOUなど、さまざまなバンド遍歴を経て、97年にクレイジーケンバンドを発足させる。和田アキ子、TOKIO、グループ魂など、他のアーティストへの楽曲提供も多い。2018年、クレイジーケンバンドはデビュー20周年を迎え、8月1日(水)には3年ぶりとなるオリジナルアルバムをリリース予定。9月24日(月・祝)には、横浜アリーナでデビュー20周年記念ライブも行われる。
●クレイジーケンバンド公式サイト http://www.crazykenband.com/

Column

横山剣の「俺の好きな女」

東洋一のサウンド・マシーン、クレイジーケンバンドを率いる横山剣さん。その常人の域を超えた旺盛なクリエイティヴィティにインスピレーションを与える源泉のひとつが、魅力的な女性たちの存在。これまでの人生で恋し憧れてきた、古今東西の素敵な女性について熱く語ります!

2018.05.30(水)
構成=下井草 秀(文化デリック)