札幌1軒目の食事は
ミシュラン1ツ星の鮨!

ビルの中ながら入り口からして設えがいい感じ。ライトアップされたプレートに「田久鮓」と書かかれている。

 イルミネーションを堪能してからホテルに戻ってしばし仕事を。あまりに直前だったので、夕食の予約が遅い時間しか取れなかったのだ。クリスマスシーズンのひとり晩ご飯。洋食系は避けた。きっとカップルばかりだろうから(笑)。カウンターならひとりでも居心地がいいかと思い、お鮨に決めたのだった。

 とはいえ、札幌に数ある鮨店のなかでどこを選んだらいいのか……。そこで、札幌在住の食通の方にアドバイスを求めた。ひとりで入りやすくて、リーズナブルな鮨店をと。

 そこでご推薦いただいたのが、ミシュラン1ツ星の名店「田久鮓」だった。カウンターが12席と個室2室で計22席。比較的席数が多いので予約しやすく、通常のコースのほかに、握りだけのリーズナブルなコースがあるとのこと。すぐに電話で予約したのだった。某様ありがとうございました!

まずは、ビールと突き出しの燻り牡蠣。燻製香でわくわくが始まった。

 場所はすすきの駅にほど近いビルの6階。握りのコースは「握り 十貫」と「握り 十二貫」の2種類で、おつまみも含めたコースに比べて半額くらいだった。ひとりでさくっといただくにはちょうどいい量だ。できればおつまみを1、2品加えたいところだったが、コースではなくなるためかなり割高になるというので断念。「握り 十二貫」を選んだ。

店長の宮下さん。繊細な包丁捌きで美しい鮨を握ってくださる。

 店長の宮下政也さんは小樽生まれ。パリで活躍しているオーナーの渡邉卓也さんの意志を継いで5年という。握ってくださるのは旨みを引き出したネタと赤酢のシャリを使った熟成鮨。

旨みたっぷりの熟成ヒラメ。
なんて美しい中トロ! 舌の上に旨みがほどけていく。
芸術作品のような美しさのアジ。
甘エビは甘さと旨みが絶妙!
斜めのラインがエレガントなコハダは爽やかな後味。
お椀はエビや魚のアラでとった濃厚な出汁が美味しい。

 握りの前の突き出しの燻り牡蠣から、スミイカ、ヒラメに始まり、マグロ赤身、中トロ、カンパチ、甘エビ、金目鯛、イクラ、穴子などが続いた。そして最後に玉子とアラのお出汁。これで6,800円とはリーズナブル!

 次回は評判のおつまみもいただけるコースにしたいと、早くも再訪に思いを馳せたのだった。

田久鮓
所在地 札幌市中央区南3条西3丁目3番地 G DINING SAPPORO 6階
電話番号 011-211-1206
http://nfd-taku.com/takusushi_concept/

2018.02.09(金)
文・撮影=たかせ藍沙