オバマ大統領が訪れた魚と牛ステーキの名店

 オールドハバナ「SAN CRISTOBAL Paladar」は、キューバを訪問したオバマ大統領が、家族と食事をした店である。

 魚料理と牛肉のステーキを得意とし、クラシックな内装が素晴らしい。

オールドハバナ「SAN CRISTOBAL Paladar」の前菜の盛り合わせ。

 前菜の盛り合わせのなかで面白かったのは、細かく刻んだ茄子の炒め煮。蜂蜜とバルサミコなどを使っていて、なんと海苔の佃煮のような味わいがある。つまり御飯が欲しくなる味なのだ。

 しかし、ないものはしょうがない。仕方がないので、チーズに乗せて食べてみた。すると、その甘辛さが、ブルーチーズ系の塩気によく会う。

オバマ大統領が食べた「SAN CRISTOBAL Paladar」の3種のステーキ。

 オバマが食べたというサーロインステーキ3種のソース添えは、キューバの食事情を考えれば、とてつもないご馳走なのだろうが、黒毛和牛やアンガス牛の味に慣れしたんだ我々にとっては、少し物足りない味かもしれない。

 一方、スペイン語で「犬魚」と呼ばれる魚のムニエルが素晴らしい。身の締まったドーバーソールのようで、身自体にほのかな甘味があり、それがバターの香りと響きあう。

 ありがたくない名前だけど、なんの魚だろうか。確かピラルクも犬魚と言ったような。

 デザートは、「Timballtos de Mersedita」というグアバのシロップ煮とチーズを合わせ、シナモンを効かせたソースをかけた皿と、「Leche Flits」という、甘くして固めた牛乳のフライをいただく。後者は、強いていえば、牛乳味のういろうのフライだろうか。ねっちりとした食感が面白い。

SAN CRISTOBAL Paladar
所在地 Calle San Rafael No. 469 e/ Lealtad y Campanario. Centro Habana
電話番号 07-867-9109
http://www.alamesacuba.com/en/la-habana/restaurant/san-cristobal/

2016.11.24(木)
文・撮影=マッキー牧元