日本への造詣が深いピエール・アレシンスキーの個展

《至る所から》 1982年 インク/アクリル絵具、キャンバスで裏打ちした紙 ベルギー王立美術館蔵 (C)Royal Museums of Fine Arts of Belgium, Brussels / photo:J. Geleyns - Ro scan (C)Pierre Alechinsky, 2016

 シュルレアリスムの大家たるマグリットやデルヴォーを輩出するなど、ベルギーは20世紀美術の主たる発信地の一つ。伝統を継ぐのが、ピエール・アレシンスキーだ。

 抽象とも具象ともつかぬ絵画は、なぜか見ているだけで心が浮き立つ。日本への造詣が深く、禅僧の仙厓を師と仰ぎ、精神性を重視する姿勢が親近感を感じさせるのかも。

 代表作を含む約80点が集結し、日本で初めて画業の全貌を通覧できる機会に。

『ピエール・アレシンスキー展』
会場 Bunkamura ザ・ミュージアム(東京・渋谷)
会期 2016年10月19日(月)~12月8日(木) ※10月24日(月)のみ休館
料金 一般1,400円(税込)ほか
電話番号 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.bunkamura.co.jp/museum

山内宏泰(やまうち ひろやす)
ライター。美術、写真、文芸その他について執筆。著書に『写真のフクシュウ 荒木経惟の言葉』(パイインターナショナル)、『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)など。「写真を読む夜」「文学ワイン会 本の音夜話」などのイベントも主宰。

Column

山内宏泰のこの1枚に会いたい!

美術、写真、文芸その他について執筆するライター、山内宏泰さんがナビゲート。いま見逃せない美術展をテーマに沿ってご紹介する、アートの“ななめ歩き”の提案です。

 

2016.10.16(日)
文=山内宏泰

CREA 2016年11月号
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この記事の掲載号

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