音楽ビジネスとITに精通したプロデューサー・山口哲一。作詞アナリストとしても活躍する切れ者ソングライター・伊藤涼。ますます混迷深まるJポップの世界において、この2人の賢人が、デジタル技術と職人的な勘を組み合わせて近未来のヒット曲をずばり予見する!

 さて、近々リリースされるラインナップから、彼らが太鼓判を押す楽曲は?

【次に流行る曲】
ぼくのりりっくのぼうよみ「Newspeak」

10代限定の有名オーディションから登場

伊藤 今回は、2016年春に高校を卒業したばかりの18歳でラッパー・ヴォーカリスト、“ぼくのりりっくのぼうよみ”の1st EP『ディストピア』から「Newspeak」。15歳のころから動画サイトに投稿をはじめて話題になっていました。Shout it Outの時にも言いましたが、まさにUltron(ウルトロン世代)ですね。

山口 “ぼくりり”ですね。もちろん注目していますよ。伊藤さん命名の「ウルトロン世代」を象徴するようなタイプの音楽家ですね。

伊藤 ですね(笑)。高校2年生の時、ティーン向けの日本最大級オーディションである「閃光ライオット」でファイナリストに選ばれ、「SCHOOL OF LOCK!」でオンエアーされたことで一躍脚光を浴び、高校3年生の時、1stアルバム『hollow world』でメジャーデビューを果たしています。

山口 ユニット名や音楽性はイマドキですが、世の中へ「出ていく道筋」は、10代向けオーディションからTOKYO FMの看板番組と、王道ですね。

2016.07.15(金)
文=山口哲一、伊藤涼