DISH//としての過去と未来

――それでは、自身の転機になった作品は何でしょうか?

 演じることを本格的に楽しく思うようになったのは、中1のときに出させていただいた「鈴木先生」です。同世代の演技が巧い俳優がたくさんいた現場だったので、みんなで演技についていろいろ共有し合いましたし、役者仲間が増え、またこの人たちと共有したいと思った作品です。なかでも、藤原薫くんは今でもよく会いますね。また、僕としてもかなり出演シーンが多くて、とてもやりがいを感じました。

――その後、11年12月にダンスロックバンド「DISH//」のメンバーになり、TAKUMIとしてメインボーカルとギターを担当し、15年、16年と2年連続で、日本武道館単独公演を成功させました。

 夢を叶えるって簡単ではないと思ったけど、それを明確に忠実に僕たちは叶えることができたことが嬉しかったです。でも、そこで区切ってしまえば、楽だけど、区切らずに、さらに目標を高く持つことで、この先の自分がいると思うんです。だから、今は横浜スタジアムという、さらに大きな目標に向かって頑張っているんです。

2016.03.31(木)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘