役にとらわれず、たくさん芝居がしたい
――今後、どのような俳優を目指したいと思っていますか?
僕の中で俳優として芝居をすることは、自分が好きなものでもあるので、目標や夢を持つというより、いろんな作品や役者さん、スタッフさんに出会いたい。そういう職業だと思っています。それで作品として、いろんな自分を残していきたいんです。ここ4作ほど、続けて出していただき、いろんな役を演じられているのが楽しいんです。これからもどんな役でもいいから、役にとらわれず、たくさん芝居がしたいです。役柄的に必要であれば、坊主になってもいいと思っているぐらいです。やっぱりイメージは付きやすいとは思うんですが、見る人、見る人で北村匠海のイメージが違う俳優になりたいと思います。
――ちなみに、俳優活動と音楽活動の割合は?
音楽活動って、定期的にやるものではなく、毎日練習しなきゃいけないものだし、芝居や作品には区切りがあるので、比べられるものではないと思うんです。DISH//としての活動が安定したことで、芝居も両立してやれるようになったので、音楽もやりつつ、芝居もやる。どちらも並列して、上を目指していけたらと思っているので、比率的には5:5なのかなと思っています。
北村匠海(きたむら・たくみ)
1997年11月3日生まれ。東京都出身。07年より活動を始め、映画『重力ピエロ』『TAJOMARU』やドラマ「鈴木先生」に出演後、DISH//を結成。インディーズ活動を経て、13年にメジャーデビューを果たす。今後の公開作に、『ディストラクション・ベイビーズ』(5月21日公開予定)。
『あやしい彼女』
女手一つで娘を育て上げた73歳の瀬山カツ(倍賞美津子)は、ある晩、写真館で写真を撮ると、20歳のときの姿(多部未華子)に若返ってしまった。髪型やファッションを一新し、名前も節子に変えた彼女は、孫の翼(北村匠海)が率いるバンドのヴォーカルとして活動を始めることに……。
(C)2016「あやカノ」製作委員会/(C)2014 CJ E&M CORPORATION
2016年4月1日全国ロードショー。
http://ayakano.jp/
くれい響 (くれい ひびき)
1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。
Column
厳選「いい男」大図鑑
映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。
2016.03.31(木)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘