自立を促しつつ、そっとサポート

 子どもは現在小学6年生と3年生。保育園や幼稚園の預かり保育、放課後スクールなどをうまく組み合わせて仕事をこなしてきた。

 もともと齋藤さんの子育ての基本は、「自分で考え、歩いていく子になって欲しい」ということ。子どもの意見を尊重し、親からあれこれと手を回しすぎることはしない。

 「よく遊びよく学び、よく眠る」をモットーとしていて、早寝早起きが基本だ。子どもがやりたいことを見守り、大きく道を外れそうなときや穴に落ちそうなときにはそっと手を差し伸べるのが親、というスタンス。お話を伺っていて、きちんと距離を保つ親子関係であることを感じた。

様子を見守り、アロマで家族をよりよい状態にケア

齋藤家のアロマの薬箱。市販の薬だけではなく、精油のほか、ミツロウクリームやうがい薬などアロマケアグッズで家族の健康を守る。

 ただ、仕事をしていてもしていなくても、親として避けたいのは子どもの病気だ。特に代わりのきかないセミナー講師の仕事のとき、突然の病気はなんとしても避けたい。早め早めの補完療法としてアロマでの対策は欠かさない。

 のどがいたい、インフルエンザが流行ってきた、少し疲れがたまっているようだ。そのときの病気の流行や子どもたちの心身の状態を見ながら、ユーカリ、ティートゥリー、オレンジ、ラベンダーなどをブレンドして、そっと子どもの枕元に精油をたらしたティッシュを置く。

 また、小さい時から慣れ親しんできたタッチケアのおかげで、子どもの体調の悪い時や怪我をしたときなどの「手当」、ふれあいは、貴重な親子のコミュニケーション作りに役立っている。

 アロマはいつでも効く万能薬ではない。多忙な中でも家族を見守っているからこそ、アロマの効果も最大限に発揮されているのだろう。

青空の下、歓声をあげてリフレッシュ

ハーブを使った健康ドリンクを飲みながらの、友人たちとのおしゃべりが何より楽しい。

 優雅で美しい齋藤さんのリフレッシュ方法をきくと、野球観戦やホームパーティだとか。

 現在小学校6年生の長男は、野球少年。週末といえば合宿や遠征など遠出も多い。お弁当作りもしなければならず、休日でもゆっくり寝ている暇もない。けれども青空の下で大声をあげて応援することが、齋藤さんにとって最高のリフレッシュになっている。

 また、みんなで集まりワイワイとおしゃべりすることが好きなので、お料理を持ち寄って簡単ホームパーティなども行う。そのときに人気なのが自家製ハーブコーディアルという飲み物。イギリス伝承のハーブを使った健康ドリンクといったところだ。炭酸やワインなどで割っていただく。おしゃれで美味しいので友人にも好評とのこと。

ここぞというときの勇気を忘れずに

 齋藤さんに、子育てをしながら起業を目指す女性たちにメッセージをお願いした。

 間髪を入れず「根性でしょ」と笑いながら言ってから、少し考えて「brave&steady」という言葉を教えてくれた。齋藤さんが協会を立ち上げるか迷っていた頃、教えられた言葉だという。

 毎日コツコツやるべきことを続ける。そして、ここぞというときは勇気を持って決断をする。忘れてはいけないのは、何をしたいのかという自分自身の「軸」。

 今の自分より、さらに上を目指そうと思えば、必ず勇気を必要とすることがある。それを逃してはいけない。その言葉を座右の銘とし、上を目指して歩みを止めないこと。

 齋藤さんは今、もっと多くの人にアロマの魅力を知ってもらい、日常生活にアロマを取り入れて欲しいと願っている。それにはまず子どもたちの五感を研ぎ澄ますこと。五感豊かな子どもが増えて欲しい、そして将来も健康管理のひとつとしてアロマを日常生活に取り入れて欲しい。そのためにできることを、これからも「brave&steady」のままにやっていく。

 齋藤さんの前にある道はまっすぐでゆるぎがないようだ。

クリスマスアロマブレンドとポマンダーのセット。例年販売しているが、今年は来年10周年を迎える節目でもありプレゼント企画に。多くの応募があり、手応えを感じたという。

Column

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2015.12.23(水)
文・撮影=HITOMINA