地元メディア取材殺到! 和・洋・トルコ折衷披露宴
チャナッカレ随一のホテルのボールルーム。ステージではボーカルの女性が歌い続ける。そして、クレーンのテレビカメラ!
翌日の夜は盛大な披露宴となった。いろいろな文化が混ざり合った、国際結婚ならではの華やかな宴だ。チャナッカレ出身の名士ということもあり、かつてないスタイルということもあり、地元メディアも殺到。テレビ局はひな壇の前にクレーンまで設置していた。
ここでも始まりはトルコスタイル。19時からと聞いていたのに、会場に着くと20時からと書いてあった。私たち日本人も、その「なんとなく」加減になれてきた(笑)。トルコの披露宴は、通常は立食パーティということなのだが、今回は日本スタイルの丸テーブルの着席スタイル。招待客は300人を超えるという。ここでまたトルコスタイルが。招待状がなくても当日になってお祝いに駆けつけることがあるのだとか(笑)。
中に入ると、ステージにはバンドが。その横に新郎新婦の小さなテーブル。披露宴の間中、ボーカルも入っての音楽が続いた。これ、BGMというよりライブと呼べるほどの本格的な演奏。隣の方とお話しするにも大声を出さなくては、の音量だった。そして、ステージの前にはテーブル2卓分くらいのスペースが。そう、ダンスフロア!(笑)
左:新郎新婦入場。なんと、和装だった! 着付けの美容師さんも日本から駆けつけていた。右:まるで芸能人の記者会見のようなカメラの嵐。その上からクレーンに搭載されたテレビカメラが撮影を続けている。
招待客もほぼ着席した20時半頃、新郎新婦が会場に入って来た。民族衣装かと思いきや、なんと和装! トルコ人の新郎ジェムさんも和装だ。もう、トルコの皆さんは大喜びでフラッシュの嵐。ステージ前で写真を撮った後は、その姿のまま各テーブルにご挨拶を始めた。打ち掛けのままテーブルを廻ることは日本では見かけないけれど、トルコの皆さんはここでも記念撮影の嵐。翌朝の新聞テレビをにぎわせたことは間違いない。
主役のおふたりが各テーブルを廻り始めた21時近く、飲み物に続いて料理が配られ始めた。しばらく待ったものの、何も始まらない。というか、隣のテーブルのトルコの皆さんが食べ始めている! そういえば司会のような方も見あたらない。乾杯の音頭もないまま、なんとなく宴が始まったのだった(笑)。
私たちのテーブルに来てくれたところで、優姫さんに、昨夜の儀式の後の手のひらを見せてもらった。ヘナの跡がしっかりと残っていた。2週間くらい消えないのだという。
おふたりが最後のテーブルにご挨拶を終えたのは1時間あまり経った頃。ひな壇に座ることなくお色直しへ。すると、ステージ前のスペースで踊りが始まった。昨夜の踊りとは違い、ウエスタンスタイル。皆さんカップルで踊り始めた。
トルコはモスリムの国だからあまり肌を出さないほうがいいのかしら、と持って行く服を迷っていた私の心配など吹き飛ばすかのように、皆さんのドレスはとってもステキ! ジェムさんのお母様は、この日は真っ赤なロングドレスがとてもよく似合っていた。
新郎新婦がお色直しで会場を後にすると踊りが始まった。中央の赤いドレスのご夫人が新郎のジェムさんのお母さん。真っ赤なロングドレスがお似合いの、とびきりの美女!
左:お料理は代表的なトルコ料理。テーブルに置かれたメニューはトルコ語だったので読めなかったけれど(笑)、どのお料理も美味しかった。右:ウエディングケーキ、というかクッション? デコレーションがかわいい(笑)。
お色直しを終えて、今度はウエディングドレスとスーツという洋装で現れたおふたり。ウエディングケーキは、トルコならではのかわいいデコレーションだった。そして最後は……、やっぱり踊り!
まずは、男性と女性に分かれて輪になって踊る。
次に、新郎新婦を囲んで、ミュージシャンも参加して、踊る、踊る、とにかく踊る!(笑) 幸せそうなおふたりを見つめるジェムさんのお母さんもうれしそう。
まずは男女に分かれて輪になり、その後は新郎新婦を中心にして皆さんで踊る。ステージにいたミュージシャンが、大きな太鼓を持って降りてきた。そのリズムに合わせて皆さんで踊る、踊る、踊りまくる!(笑) こうしてトルコの楽しくておめでたい夜は更けていったのだった。
ジェムさん、優姫さん、どうぞ末永くお幸せに!
「いい妻を見つけたと思います」とジェムさん、「世界各地に転勤になっても、それも楽しみ」と優妃さん。どうぞ末永くお幸せに!
【取材協力】
ターキッシュ エアラインズ
URL http://www.turkishairlines.com/en-jp

Column
トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート
大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!
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- 文・撮影=たかせ藍沙
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