パリパリ系はますますテクニックが冴えわたる!

 いよいよ盛り上がってきた「粉」の鉄板焼きワールド。ここまでまったく粉は登場していないが、まだまだ鉄板つまみはつづくよ……!

 地元友人の必食ベスト3に入っていたのが「鳥皮」だ。どうよ、このルックス! どんだけ圧をかけられたのか、ぺったんこのパリッパリ。おせんべいのように押しつぶされ、こんがりと焼けていたのである!

圧縮といってもいい姿の鳥皮。おせんべいのようにポリポリ。

 油はしぼり切られたこの鳥皮のおいしいことったら。パリパリ、パリパリ、ペロリ。

 さて、必食ベスト1だったのが、豚足。これもまた、圧をかけられたひと品。しかも、なにやら旨ダレかかってる~。豚足は唐揚げがイチオシであったが、これからは圧をかけた鉄板焼き! と世に叫びたい。パリパリジュワ~は日本人が大好きな食感だけれど、これはその塊。豚足は脂も残っているので、パリパリに歯を立てると次はジュワジュワなのである。

カリカリに焼かれた豚足。粉をまぶして焼いているのか? さすがの「粉」!

 〆その1はまずお好み焼き。たっぷりキャベツと豚と卵。キャベツが程よくフレッシュ感を残しながら蒸し焼きになって甘くやわらかく。ソースも妙においしいのだ。

お好み焼きは甘やかなキャベツと卵生地のハーモニーを味わって。

 そして、〆の〆は、名物のねぎ焼き。ねぎ焼きって東京に住んでいるとそうそう食べるメニューではないけれど、いままで食べたねぎ焼きはなんだったの!? というしろもの。薄い生地の下に隠れたしっとり青ねぎ。とてもふっくらしていて、やはり店主のテクニシャンぶりに感動。ノーソースでさっぱりしている。

 店名が「粉」だけあって、やはり粉もの、すごかった!

名物のねぎ焼き。ねぎ焼きってこんなにおいしいのね、と知ることになった逸品。

 それから、金沢は日曜日の夜に営業しているお店がとても少ない。旅行者は日曜に金沢に行くことも多いはずだが、そんななか、「粉」は非常におすすめなのでぜひチェックしてほしい。

 通うほどに好きになる金沢。次回は新幹線で行くのかな。たっぷりおいしい買い物もしたので、余韻に浸る日々です。


所在地 石川県金沢市片町2-7-21
電話番号 076-261-5033
[2015年2月来訪]

北條芽以(ほうじょう めい)
神奈川県鎌倉市生まれ。情報誌編集者を経てフリーライター、料理本の編纂を行う。好きなのは炭水化物(特にごはん)とお肉の組み合わせ。お酒はあまり飲めない。「左手にごはん茶碗を!」

Column

北條芽以のLOVEレストラン

美味なるLOVEなひと皿を求めてレストランに通う日々。
著者が偏愛する、この季節、このお店のLOVEはいったい何? あなたの次のレストラン選びに参考になること間違いなし!

2015.04.08(水)
文・撮影=北條芽以