最強の相棒を味方につけたオルビス美容の新たな攻め

「オルビスの哲学と研究成果を詰め込んだオイルカットスキンケアの新たな象徴となるシリーズです。加齢や紫外線などによって傷ついたり減ってしまう酵素にアプローチするHSP(ヒートショックプロテイン)に着目。その働きを酵母エキスに見出し、全品に配合しました。美肌の土台を作るオイルカット処方と修復に取り組むHSPを組み合わせることでインナー酵素の活性化を最大限に引き出し、さまざまな肌悩みに対応。ダメージに負けない健やかな肌を育みます」(大内さん)

 このシリーズの開発にあたって大きな目標となったのがオルビスのスキンケアユーザーの“声”だったという。

「油分を含んでいないため『さっぱりしていそう』、『乾いている肌には物足りない』と思われる方が多く、ある年齢になると『オルビスは卒業します』という方もいて。そういうお客様にオイルカットでもここまで潤いますよ! と実感していただける製品を作りたい想いがありましたね。水性の成分のみでいかに保湿膜を作るか。どんな肌質にも心地よくなじんで保湿力アップを叶えるか。研究を重ね、10年かけて開発したのが独自成分“濃密ウォータージェリー”です。ローションと日中用保湿液、夜用ジェル、この秋加わった朝と夜で使い分けができるアイケアに配合しています」(大内さん)

 実際に肌につけてみると、なめらかにスーッとなじんでしっとり柔らかな感触に。手のひらがピタッと吸い付くハリと潤い感の持ちは油分ゼロとはまったく思えない。しかも一品一品が機能性を極めた仕事人。ウォッシュは“Wうるおいビーズ”が入った泡立てないジュレタイプで大人の肌に多い“こびりつきぐすみ”に対応。ローションは独特のとろシャバ感触で一瞬にしてうる肌に仕立ててくれる。保湿+日焼け止めをこなす日中用の保湿液、ババロアみたいなジェルが肌の上で潤うハリに変わる夜用モイスチャーもユニーク。どれも明らかに保湿力が違う。3ステップで手軽にケアできるのもありがたい。

「研究員たちとタッグを組んで“できないことをやってやる精神”で作り上げました。お客様にもとても好評でオルビスを卒業しなかった方もたくさんいらっしゃいます(笑)」(大内さん)

 ケアを続けていくと肌自身がちゃんと必要な脂分を出して「機能している」感じ。疲れたときの肌の落ち込みが減った気もするし、これこそがオイルカットの底力。

「大人の肌にぜひ試していただきたいですね。今後もオルビス独自の技術を投入してオイルカットにしかできない肌を追求していきます」(大内さん)

 オイルカットスキンケアのさらなる美肌効果、期待していますから!

【Masami's MEMO】

油分ゼロでも落ちるクレンジングは陰なる名品

 今回の見っけもんはクレンジングリキッド(150ml 1,334円)。どのシリーズにも所属せず、オルビス美容のスターターを請け負う“落とし”の達人。

「油が必要」と言われるクレンジングだけど、もちろん油分は含まず。ファンデやメイクをするりと落として洗い上がりしっとり。

 オルビスの商品の中で人気No.1。濡れた手で使えるので、お風呂でメイクオフ派は絶対チェック!

大内明香さん
オルビス 商品企画部 課長。複数の国内化粧品メーカーの商品企画に携わり、マスブランドからプレステージブランドまで幅広く経験。2013年より現職。

吉田昌佐美
キャリア35年の美容ジャーナリスト。新旧の名品やブランドの歴史を知りつくし、研究員からの信頼も厚い。CREAで長年にわたりナビゲーターを務めた連載「ブランド力調査隊」が今回からパワーアップ。確かな分析力と取材力でブランドの「強み」を解説します。コスメ好きはCREA WEB連載「吉田昌佐美の“早出し”ビューティ裏ばなし」も要チェック。

Column

吉田昌佐美のブランド魂発見!

鋭い視点からの取材力と情報の蓄積に定評を持つキャリア35年の重鎮美容ジャーナリストが、コスメブランドそれぞれの「強み」を解説。さまざまな逸品ビューティアイテムに込められた「魂」に迫ります。

2014.12.31(水)
文=吉田昌佐美
撮影=塚田直寛

CREA 2015年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

台湾でできること。

CREA 2015年1月号

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台湾でできること。

定価780円