鍵は「糖」のコントロール
血糖値を上昇させない鍵となるのが食べ物と食べる順番です。血糖値はどの食べ物をどのような順番で食べるかによりコントロールすることができます。これは、人間の体のメカニズムに基づいた方法なので、今日の食事からすぐに取り入れられます。

では、どんな順番で何を食べればよいのか。私たちの体は食べたばかりの糖質を優先してエネルギーに変えています。そのため、血糖値を上昇させやすい食べ物よりも、血糖値の上昇がゆるやかになる食べ物から順番に食べるといいのです。血糖値の上昇がゆるやかになる食べ物、といってもどれが該当するのかわからないですよね。そこで指標となるのがGI値(Glycemic Index=グリセミック・インデックス)です。
GI値とは食品に含まれる炭水化物量「50g分」を食べたときの血糖値の上がり方を数値にしたもので、数値が低ければ血糖値が上がりにくい食べ物といえます。しかし、よく考えてみてください。例えば、ミニトマト100gに含まれる炭水化物量は7g。炭水化物量50gを摂るとなると、700gのミニトマト(およそ50粒!)を食べる必要があります。炭水化物をあまり含まない食材は、大量に食べなければ血糖値の上がり方がわからないのです。
このGI値の難点を解消する値がGL値(Glycemic Load=グリセミック・ロード)です。GL値は食材を100g食べたときの血糖値の上がり方を示す指標です。数値が低ければ血糖値が上がりにくい食べ物といえます。たとえGI値が高くても、GL値が低ければ血糖値があまり上昇しない食材であるとわかります。次のページに食品のGI値・GL値一覧をまとめているので、食材選びの参考にしてみてください。

2025.09.09(火)
文=日比野佐和子