「痩せて自信もつき、生徒会長になりました」ダイエット後の劇的な変化
――痩せ方のレベルがすごすぎてツッコめないレベルになっていたと。
細山 そうですね。くりぃむしちゅーさんとか皆さん、「これは触れちゃあかんやつ」みたいな顔をされていましたね(笑)。
――ダイエットしたことで他にどんな変化がありましたか。
細山 高校からはいじめっ子もいなくなり、安心して学校生活を送れるようになったことと、痩せて自信もつき、生徒会長になりました。
もともと内向きでネガティブ思考だったので、そういった自分を変えたいという思いがありましたね。

――立候補して、選挙戦を戦って生徒会長に?
細山 そうです。その学校は前のインターナショナルスクールとは違い、いじめから僕を守ってくれた学校だったので、恩返しをしたい気持ちもあり、適正な学校環境にしたい、ということを訴えて選挙戦に臨みました。
ただ、対抗馬がジャニーズJr.の子で、僕は当時ホリプロ所属だったので、「ホリプロVSジャニーズ」という謎の戦いが生じました(笑)。

「内定をもらったときは上がりました(笑)」慶応義塾大学卒業→新卒でゴールドマン・サックスに入社
――その後、慶應義塾大学に進学されて、新卒でゴールドマン・サックス(GS)に入社されたそうで。これもまたすごい自信になったのでは。
細山 さすがにゴールドマンの内定をもらったときは上がりました(笑)。モルガン・スタンレーやJPモルガン、バンク・オブ・アメリカといった外銀を受けていたんですけど、ほとんど最終で落ちていた中だったので、やっと内定をもらえた嬉しさもありましたね。
――「内定しました」と電話がかかってきた?
細山 電話で「ゴールドマンです。細山さんにオファーをしたいです」と言われたかな。
――「君にオファーしたい」って言うんですね。
細山 母親にも、「テレビ業界の“オファー”は“仮押さえ”って意味だから、まだ確定じゃないんじゃないの? 本当に決まったの?」と言われました(笑)。外資の言い方なんでしょうね。
元々いじめられていたこともあって、マイノリティとか、自分と同じように苦しんだ人を助けたい気持ちから、過去には教師や政治家の道も考えましたが、一度はビジネスマンをやってみてもいいのではないかと思い、英語も活かせるGSを選びました。

「日本の芸能界は、全然違うカルチャーの場所だった」欧米企業で感じた人権意識の高さ
――近年、テレビ業界ではセクハラ問題をはじめ、様々な問題が発覚しています。外資で働いてみて、日本の芸能界の特異さを感じたことは?
細山 それはありますね。ADさんが「死ね、ボケ」とかって言われたりするのもよく見ていましたけど、もしGSで同じような言動をする社員がいたら、即クビになると思います。
欧米企業の人権意識の高さを感じると同時に、当時の日本の芸能界は、全然違うカルチャーの場所だったんだなと。
2025.09.03(水)
文=小泉なつみ