「臭い」「死ね」と言われた中学時代→レコーディングダイエットで10キロ減量
――「太いけど細山です」というキャッチコピーで人気者になる一方、私生活では、体型によって心無い言葉をかけられることもあったそうですね。
細山 「デブ」は小学生の時からずっと言われていましたし、中学ではそれだけにとどまらず、「臭い」とか「死ね」とか。
おかげで当時は消臭スプレーをおかしいくらいずっと全身にかけていました。ノイローゼだったのかなと思います。
ただ、そんな時にたまたま番組のダイエット企画でレコーディングダイエットに挑戦した結果、1ヶ月で10kgの減量に成功したんですね。

――すごいですね。人生初のダイエットだったんですか?
細山 そうです。それまで特に痩せたいと思ったこともなかったので、その時も、いただいたお仕事として真面目にダイエットに取り組んだ結果、108kgから98kgまで落とした感じです。
一応それで企画は終わったんですけれども、それでもまだ太っていることには変わりなかったし、いじめの原因になっている部分でもあったので、その後も独自にダイエットは継続したんです。

――一方で、タレントとして仕事が減ってしまうのでは、という不安はありましたか。
細山 その時は、それでもしょうがないかな、と思っていました。そもそも、甲高い声でかわいい子どもから、中学生にもなると……。
30キロのダイエット成功後に登校したら「知らない転校生が座ってる!」とクラスが騒然
――かわいい男の子からどんどんおっさんになって……。
細山 そうなんですよ(笑)。声も低くなり身長も伸びて、ただの太ったおじさんになりつつあったので、そうなるとやっぱり、テレビ出演は減っていってたんですよね。だからダイエットうんぬんの前に、子役から大人になっていくとテレビの仕事は難しいのかな、という気持ちは若干ありました。
そんな中、ダイエットがプチ成功体験になって、自分もやればできるんだと、高校1年の夏休みでさらに30kgのダイエットができたんです。
――夏休みだけで30kg落とすってすごいですよね。
細山 その時は毎日2時間走って、あとはレタス1枚だけ食べるみたいな、めちゃくちゃなダイエットをしました。
当時、すごく仲の良かった女の子がいたので、痩せてカッコよくなりたい、という気持ちもあってより頑張れたのかなって。思春期らしく(笑)。

――夏休み明けの周りの反応はいかがでしたか。
細山 30kg痩せたし、眼鏡からコンタクトに変えたこともあって、「貴嶺の席に知らない転校生が座ってる!」と話題になりました(笑)。
仕事の方でいうと、1ヶ月半のダイエット期間中も『世界一受けたい授業』とかに出ていたのですが、毎週みるみる痩せていくから、むしろツッコんじゃいけない雰囲気になっていて。
2025.09.03(水)
文=小泉なつみ