Column：古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

ギリシャの白い町を茜色に染める
世界一美しい夕陽を拝みに

TRIP

2014.6.14

感動のサンセットはドラマティックな自然絵巻

男性的な印象のペリッサビーチ。カマリビーチの方がカフェは充実しています。

一方、島の東側にペリッサやカマリなどのビーチが点在。威圧感のある岩山に守られた、ベージュがかった砂浜が延びています。パラパ(草葺きのビーチパラソル)の下では思い思いに海辺のひと時を楽しむ人々、そして海沿いのレストランやカフェではワインを飲みながら談笑する人々、夏の長い午後の緩やかな時間が流れています。

教会の鐘の向こうに、サンセットに染まるカルデラの湾。

サントリーニ島へ訪れる多くのツーリストのお目当ては、北部のイアの町の壮大なサンセット。カルデラの穏やかな湾に沈みゆく太陽が、崖を覆う真っ白な洞窟型住居を真っ赤に染め上げる風景は、“世界一の夕陽”との呼び声もあります。

この一瞬のために、島にいる多くのツーリストが詰めかけます。海に面した小道や高台、いたるところで、人がぎっしり(場所取りにみんな必死!?)。それが、日没が近付き、空が染まり始めると、誰もが言葉少なになりカメラを構えながら刻々と移り変わる風景をひたすら見つめ続けるのです。

そして水平線に太陽が沈んだ瞬間、感動もピークに！その後も空は淡いピンクからパープルへと色を変え、ドラマティックな自然絵巻が繰り広げられます。そして深い余韻と達成感(？)に似た気持ちを、その場に立ち合った人々と分かち合った気になれるのです。

日没の随分前から、眺めのいいカフェに人が集まり始めます。

毎日繰り返されることながら、それでも毎日感動を呼ぶイアのサンセット。この光景を前にすると、アトランティス大陸はこの島だったのかもしれない、不思議とそう思えてくるのです。

カマリビーチのカフェで歌いながら給仕していたベテラン・ウェイトレスさん

サントリーニ島
アクセスアテネから国内線で約50分。もしくはアテネ近郊のピレウスから高速艇で約4時間30分。
おすすめリゾートペリヴォラス・イア・サントリーニ
URL http://www.perivolas.gr/

古関千恵子 (こせきちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/