#007 Bora Bora Island
ボラボラ島(タヒチ)

中央に緑の高峰がそびえ、周囲を光輝くラグーンに囲まれたボラボラ島。 (C) GIE TAHITI TOURISME - Philippe Bacchet

神々の壮大な共同作業によって創られたパラダイス!

 日本から約9500キロメートル離れた、遥かなる南太平洋に浮かぶフレンチ・ポリネシア、タヒチの島々。ヨーロッパ全土に匹敵する海域にちりばめられたタヒチの118の島々の中でも、とりわけハネムーナーの心をつかんで離さないのがボラボラ島です。

 伝説によると、ボラボラ島はポリネシアの最高神タアロアが、「海と陸が完璧なハーモニーを奏でるパラダイスを創ろう」という大志のもと、あらゆる神々を招集した壮大なプロジェクト。美と好天の神タネと海の王ティノルアが島の土台を担当し、海溝の神トフが絵の具を使って魚やサンゴを描きあげたのが、ボラボラ島なのだそう。いわば、この島は最高神のプライドをかけた、天上天下における最強のパラダイスなのです。ハネムーナーが夢見るのも、当然!?

 ボラボラ島は中央にしっとりとした緑の高峰、オテマヌ山とパピア山を抱き、青を塗り重ねたようなラグーンに囲まれた、美しい島です。オテマヌ山は見る角度によって、父のような威厳、母のような優美さ、受け取るイメージが不思議と変わります。なので、このアイコン的な山を眺めるため、どこに滞在するかがリゾート選びの鍵にもなっています。

島のランドマークとなっているオテマヌ山。見る角度で印象が変わります。 (C) GIE TAHITI TOURISME - The Moorings & Randy Lincks

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2014.05.24(土)
文・撮影=古関千恵子