開放的なインフィニティ温泉と、瞑想的な大浴場

 部屋に荷物を置いたら、汗ばむ身体をリセットすべく、予約していた7Fのインフィニティ温泉へ。こちらの施設は、温泉文化と茶道の融合をテーマにしており、まずは5種類からお好みの茶葉を選びます。

 私は巡りを促す「よもぎ茶」を選択。滋味豊富な味わいにほっこり和みます。お茶をいただいたのち、シャワールームで汗を流したら、いざインフィニティ温泉へ。ドアを開けて、思わず息を呑みました。

 目の前には、真っ青な夏空と雲を抱いた羊蹄山が……! 雲がゆっくり流れていくさまを眺め、鳥のさえずりを聞きながらの入浴は、自然と一体化するような気分を味わえます。

 同じフロア内には同じく羊蹄山を一望できる、露天風呂も。泉質はミネラル豊富な炭酸水素塩泉で、入浴後はすべすべの肌を実感できます。先ほどのお茶を浴室内に持ち込んで、入浴しながら楽しむこともできるそう。

 ちなみにロビー階には、予約不要の大浴場があります。7Fの温泉とは対極的な、照明を落とした落ちついた空間が印象的。

 まろやかなお湯に身をゆだね、天井にゆらゆらと水面が揺らめくさまを見つめていると、自分の内側に意識が向いていくような感じがします。開放的なインフィニティ温泉と、瞑想的な大浴場、2つのお風呂を楽しめるのもムワ ニセコの魅力です。

2024.08.30(金)
文・写真=宇野ナミコ