
時間に追われ「自分のことは後回し」という人は、少なくないはず。雄大な自然に囲まれたニセコのラグジュアリーリゾートで、心身を浄化する体験はいかが? 忙しい人にほどおすすめしたいウェルネスな旅をご紹介します。
ニセコの豊かな自然を活用したウェルネス リゾート
お盆休み前という慌ただしい時期に、新千歳空港に降り立った私。正直に告白しますと、この時点では「あの人に連絡しなきゃ」「今日中に書類を仕上げなきゃ」と、頭の中は雑念でいっぱいでした。

空港から車を走らせること約2時間。ニセコの中心であるひらふ地区に入ると、目前に広がるニセコ連峰の雄大な姿に、抱えていた雑念の1つ1つが「小さなこと」のように思えてきます。ニセコというと冬場のスキーリゾートが有名ですが、サマーシーズンは緑豊かな大自然のエネルギーであふれた場所なんですね。

スキー場として名高いグランヒラフの麓に位置する「MUWA NISEKO(ムワ ニセコ)」は、そんなニセコの自然の恵みを活かした、ラグジュアリー ウェルネス リゾート。2023年12月に開業したばかりですが、ミシュランキーホテルを獲得しています。

リゾートに足を踏み入れた瞬間、身体も心もすっと鎮静していくような感覚を覚えました。屋外はセミの声がうるさいほどだったのに、ロビーは外界とは隔絶された静謐な空間。ウッディやアンバーを基調にしたMUWAオリジナルの香りが漂い、五感からリラックスモードへと導きます。

リゾートの建築デザインには、日本の伝統的な「切妻造り」や「縁側」を随所に取り入れているそう。ラグジュアリーな中にも、どこか懐かしさや親しみを感じる雰囲気が、くつろげる理由かもしれません。
2024.08.30(金)
文・写真=宇野ナミコ