この記事の連載
- 【前篇】工場見学
- 【後篇】リールの街探訪
ニュアンスのある色に隠された秘密
最も耐久性がある黒いエナメルを下地に塗った後、ココットの色によって、エナメルを2層もしくは3層塗り重ねていきます。カラーバリエーション豊富なストウブとあって、エナメルの塗料は常に研究され続けています。エナメルの塗料をスプレーで塗ったココットは、乾燥して焼き上げると、まったく異なる色になるのだそう。その色の変化は、まさに化学実験の世界!
窯で焼き上げて完成したココットは、最終検査に通され、合格したものだけが梱包作業へ。ステッカー、取扱説明書、リボン、箱詰めなど、手作業で丁寧に梱包され、世に送り出されていくのです。
驚いたのは、多くの工程が手作業であること! ココット作りの最初から最後まで、細やかに品質管理チェックが行われているのです。
さらに日本では、独自の追加検品をおこなったものだけを正規品として永久保証しています。ストウブのココットは、その耐久性や品質はもちろん、塗装や焼成具合によって、ひとつひとつ異なる手仕事ならではの風合いが残っているのが魅力なのです。自分だけの世界にひとつのココットに出合ってみてはいかがでしょうか。
2024.03.20(水)
文=鈴木桃子