この記事の連載
- 【前篇】工場見学
- 【後篇】リールの街探訪
2024年、50周年を迎える、フランス発の鋳物ホーロー鍋「STAUB(ストウブ)」。
高い熱伝導と保湿性で、食材の旨味を逃すことなくおいしい料理を作ることができると、料理好きから愛され続けています。
煮込み料理やスープはもちろん、ご飯を炊いたり、パンを焼いたり、食卓のメニューの幅を広げてくれる優れもの。そしてバリエーション豊富なカラーと愛らしい見た目で、キッチンを華やかに彩ってくれます。
今回は、フランスの工場を実際に見学し、その魅力に迫りました。
カラフルな実力派鍋「ストウブ」の魅力
ストウブは創業者フランシス・ストウブ氏によって、1974年にフランス北東部アルザス地方で設立されました。有名シェフたちの協力によって1978年に誕生したのが、最も定番の「ピコ・ココット ラウンド」です。当時はコンピューターがなかったことから、木を使って計測しながら試作していたのだそう。
2002年には、フランス北部のリール近郊メルヴィルの工場を買収。現在も、長閑なメルヴィルにある工場で、1年間に150万台ものココットが生み出されています。2008年からはドイツのツヴィリンググループ傘下に入る形で、ヨーロッパ、アメリカ、アジアまで広く世界中にココットを提供することができるのです。
25人の職人による手作業と100もの工程を経て作り上げられているココット。その丁寧で複雑な製造工程にこそ、ストウブが長く愛され続ける所以があるのです。今回はメルヴィルの工場を見学し、貴重なココット作りの過程を教えてもらいました。
2024.03.20(水)
文=鈴木桃子