●スキンケアをしないのもNG
ちなみに、スキンケアをしないと、どうなってしまうのでしょうか?
「乾燥している方の場合は、毛穴やシワが目立ってしまうかもしれませんね。乾いているスポンジをイメージしてほしいのですが、水分をしっかり入れると、穴部分もみずみずしくなり、細かい凹凸が無くなりますよね。その状態で油分をのせると、穴がない形状がキープされて、なめらかな板のようになります。なにかのせるならここにのせれば、きれいにのるわけです。
お肌も同じで、なめらかな板状になったところにメイクをすれば、メイクは美しく仕上がります。つまり、メイク前のスキンケアでなにより大事にしてほしいのは、顔の凹凸を無くすイメージを持つこと。この状態にするには、急ぎ過ぎにも同じく注意が必要です」
特に、乾燥する今の時期のように、水分を多めに肌に入れ込みたい時は注意が必要で、一度に多くを入れるのではなく、少しずつ何度もていねいに入れて、一回一回肌にしっかり浸透するのを待つのがポイントとか。
「化粧水をたっぷりつけるのは本当に大事なのですが、しっかり浸透しきらないうちに下地やファンデーションを塗ると、濡れているところには濃く、乾いているところには薄くつくので、ムラになってしまいます。また、美容液やクリームは乾ききっていないと、糊状に固まりやすいので、朝に使っていいものでもやはり消しゴムカスのようにポロポロと落ちてしまいます。下地やファンデーションを塗る前のスキンケアでは、一つ一つの工程でしっかりと乾かすというのは、メイクを美しく仕上げるための基本です」
化粧水の場合は、少しずつていねいに入れ込んでいくと、浸透する時間をきちんと取っても、「もう入らない」という状態になるので、そこまで入れるのが正解だとか。
「ポイントメイクの場合も、行う前にファンデーションをしっかり乾かす(時間を作る)のが、美しく仕上げるコツです。ファンデーションが乾ききっていない状態でアイシャドウなどのパウダーをのせると、ファンデーションの時と同じように、濡れているところが濃く、乾いてるところが薄くついてムラになりますし、濡れているところにパウダーが引っかかるのでグラデーションが作れません。チークやアイシャドーがムラになってしまう人は、ファンデーションを塗った後にしっかりと待つようにするだけで仕上がりがかなり違ってきますよ」
美しいメイクに焦りは禁物。ゆっくりとていねいに、潤い肌を作りましょう。
Column
にらさわあきこの日々是実践美容道
新人美容研究家のにらさわあきこが取り組む美容道。アラフォー超えて、本格的に真剣に取り組むことになった「美容体験」や「美容習慣」の考察記。
2024.02.25(日)
文=にらさわあきこ
写真提供・撮影=藤岡ちせさん