この記事の連載
- フィリピンリゾート・エルニド諸島
- フィリピンリゾート・エルニド諸島 #2
- フィリピンリゾート・マニラ近郊
身をかがめて中に入ると現れる巨大な空間!
独特な地形のエルニド諸島の島々。その見どころは入り組んだラグーンのように島の外にあるものばかりではない。島の内部にも芸術作品のように美しい空間がある。2つの島にあるケーブ(洞窟)をご紹介しよう。
最初に行ったのはピナシル島。遠くから見ると、海面に近い部分は波で削られ、丸くてかわいい形をしているのがわかる。細い岩の隙間から中に入っていくと、現れるのがピナシルケーブ。まるでカテドラル(大聖堂)のような壮大な鍾乳洞だ。見上げても天井がよく見えないほど高さがある。どれほどの歳月をかけてこのような空間ができたのか、そのスケールに圧倒される。
次に向かったのは、クドグモンケーブ。このケーブは、パラワン州の主島・パラワン島から突き出た半島の先にある。
ボートから降りて上陸すると、案内してくれていたリゾートスタッフが、小さな穴にバスタオルを敷いた。「まさか……」と思っていると、「よく見て真似してね」と、穴の中へ!
人ひとりがやっと入れる小さな穴をくぐり抜けると、中は大きな空間になっていた。砂の上に立ち上がりつつ驚いていると、光が差す方向に向かって岩を登っていくリゾートスタッフの姿が見えた。付いていくと、さらに大きな空間が! 先ほどのカテドラルケーブとは違い、外からの光が差し込んでいて、神秘的。ケーブの全容を見ることができて圧巻だ!
ケーブ全体はかなり複雑な造りになっていて、フォトジェニックなスポットもたくさん。あれこれ写真を撮りたくなる場所だ。一通り探検したら、また小さな穴を通って外に出る。
2つのケーブを満喫したところで、無人島のビーチへ。ビーチの半分は「エルニド リゾーツ」の滞在者だけが利用できるようになっている。待っていたのはビュッフェスタイルのランチ。ヤシの葉を敷いたお皿で南国のフルーツたっぷりのランチを楽しんで、最初から最後まで大満足のツアーだった。
Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2023.08.19(土)
文・撮影=たかせ藍沙