料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。
どんなものであれ、作ろうと思ったそのこと自体が尊い。今晩はひと品、作ってみませんか?
甘長とうがらしを使ってみませんか?
使える食材が増えると、日々のレパートリーも広がります。きょうは「甘長(あまなが)とうがらし」を使ってみませんか。今が旬の夏野菜、「とうがらし」とありますが辛くなく、使いやすい野菜ですよ。
味的には「ししとう」をイメージしてもらえれば。ですが実はもっと厚く、ほろ苦いながらも甘みがあり、大きさも3倍ぐらいあって、食べでのある野菜です。
下処理も特に要りませんが、かたいヘタは切り落としてください。ガクの部分が黒ずんでいたり、かたくなっていたりする場合は、右のように落として使ってください。
買うとき、このあたりがきれいな緑色でハリのあるものを選ぶといいですよ。
今回は3レシピご紹介しますが、すべて「ななめ2センチ幅」に切って使っていきます。種はそのまま食べることができますが、気になる方は取り除いてください。
◆甘長とうがらしのおかか和え
さあ1品目、ベーシックな使い方の代表「おかか和え」です。水と一緒に蒸し焼きにして使っていきますよ。
■材料(1~2人分)
・甘長とうがらし:3本(80g程度)
・おかか:ひとつかみ
・醤油:大さじ1/2
・水:大さじ2
■作り方
(1)ななめ2センチ幅に切った甘長とうがらしと水を、フライパンに入れて中火にかけてフタをし、2分ほど加熱したら火を消し、そのまま1分おく。
(2)(1)の水分をよく切り、おかかを加えて軽く全体を和え、醤油を加えてよく混ぜる。
これだけですが、飽きのこないおそうざいになります。醤油を加えるとき、ごま油少々を加えてもおいしい。おかかは入れず、ごま油と醤油、塩ちょいでナムルにするのもおすすめ。
2023.07.14(金)
文・撮影=白央篤司