可憐な花を咲かせなくても

 入り口のパネルには、見頃の果実や種子も紹介されています。案内にあるナギイカダを探しに記念館の裏側へ探索に。

 武蔵野の雑木林の面影を残す緑の中を歩いていると、時折爽快な風が吹いたりして、気温ほどの暑さを感じません。

 パネルやパンフレットに案内がない、大きな木に見たことのない実がぶら下がっていたりなど、園内では「何だろう?」と気になる植物と出合うことがあります。そんなときは、お役立ちアプリの出番です。

「こちらは、ニシキマンサクの木です。花が終わって実が生っています。季節の移ろいを想像しながら実を愛でるのも楽しいですよ」

 この日に咲いていなかった庭園の花の写真もお借りしたので、ご紹介します。7月中旬にはウバユリ、オオキツネノカミソリといった花を楽しむことができるそうです

「ゆっくりと植物と向かい合ってみると、その風貌や季節の移り変わりを楽しめます。ここは、自らを『草木の精』と呼んでいた牧野博士がひょっこりと姿を見せそうな空間でもありますね」

 展示室へも足を向けてみましょう。もちろん散策前でも散策してからでも順番は自由です。

2023.07.01(土)
文=大嶋律子(Giraffe)
撮影=榎本麻美