この記事の連載

  • 心と体を整え直す生まれ変われる宿 #2

神話が息づく絶景と温泉 伝統工芸にも触れながら整う

◆界 霧島(鹿児島県・霧島温泉)

 「天孫降臨」神話が残る高千穂峰の中腹、標高約600メートルに位置する「界 霧島」。「桜島をはるかに見渡し、湯浴み小屋でうるおう宿」というコンセプト通り、全49室の客室からは霧島高原、その先に広がる錦江湾(きんこうわん)と桜島を見渡すことができる湯宿です。

 スロープカーで向かう湯浴み小屋では霧島山から湧出した硫黄泉でリラックス。露天風呂では霧島高原を見渡す景観にも癒やされます。食事は、鹿児島県の食材で彩られる季節の会席料理。薩摩焼や龍門司焼といった鹿児島県の伝統工芸品の器とともに味わえるのも魅力です。

 また、ご当地の文化を体験する「ご当地楽」として、「天孫降臨」の一部のストーリーをスタッフが神楽鈴と太鼓を使った舞で演じる「天孫降臨 ENBU」も、滞在の思い出に。旅館から車で10分ほどの距離にある、九州随一のパワースポットと言われる霧島神宮への参拝も忘れずに。

 客室窓からは霧島高原とその先に広がる錦江湾と桜島を眺めることができます。すべて部屋が、シラス(鹿児島県特有の火山噴出物、吸湿性に優れる)を使ったヘッドボード、薩摩和紙の照明、大島紬の壁飾りなど、鹿児島県のさまざまな伝統工芸品の魅力が感じられるご当地部屋「薩摩シラス大地の間」になっており、旅の気分が盛り上がります。

 客室棟からスロープカーで向かう湯浴み小屋。豊かな自然を眺める露天風呂、内湯は源泉かけ流しの「あつ湯」と温泉成分を肌に馴染ませるための「ぬる湯」を備えています。

 特別会席のメインとして供される「黒酢で味わう和牛と黒豚の天地蒸し」。神話が息づく霧島にちなみ、天と地を表現したという二段のせいろに、和牛、黒豚、旬野菜を盛り付け、蒸しあげたもの。黒酢ぽんずと胡麻だれで味わいます。

界 霧島

所在地 鹿児島県霧島市霧島田口字霧島山2583-21
電話番号 050-3134-8092(界 予約センター)
料金 1泊2名1室利用1名 31,000円〜(税サ込/夕朝食付)
アクセス JR霧島神宮駅より車で15分、鹿児島空港より車で約45分
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaikirishima/

2023.03.14(火)
文=齋藤素子