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プレミアムな滞在が叶う18室湯治モダンの宿「別邸音信」

 大谷山荘の別邸として、2006年に開業した「別邸音信(おとづれ)」のコンセプトは「湯治モダン」。湯治場としての歴史にモダンな解釈を施し、ラグジュアリーを追求した温泉リゾートです。

 蒼く澄んだ水盤のある回廊を抜けてエントランスホールへ向かい、靴を脱いで館内へ。ほとんどのエリアが畳敷きになっていて「素足でどうぞ」というのが、こちらの流儀。ロビーラウンジは、高台寺(京都)の茶室「傘亭」のモチーフを取り入れた、山間の花鳥風月に呼応するつくり。窓のない開放的な空間に心地よい風が吹き抜けます。

 館内は、ウォールナットやブラックチェリーなど深い色合いの木材がふんだんに使われ、温かみがありながらも重厚な雰囲気。建物は3階建てですが、高さは「大谷山荘」の5階分に相当することからも、その贅沢な空間使いがうかがえます。

 客室はわずか18室のみ。ほかのゲストと出会うことは稀で、プライベートな時間を満喫できます。全室に源泉かけ流しの露天風呂がついているほか、宿泊者専用の大浴場、岩盤浴があり、さらにお隣の「大谷山荘」の大浴場も利用可能。パブリックエリアには、スパ、バー、ライブラリー、伝統工芸が並ぶギャラリー兼ショップ、フィットネスジムなどがあり、おこもり滞在も飽きることがありません。

 夕食は、この土地で採れたものを、この土地の料理法で、この土地で食すという「三土料理の哲学」がテーマ。仙崎漁港に揚がる魚介をはじめ、県産の黒毛和牛、野菜、フルーツまで、山口県ならではのローカルガストロノミーを心ゆくまで堪能できます。

別邸音信

所在地 山口県長門市深川湯本2208
電話番号 0837-25-3377
料金 1泊2食付き 60,800円~
https://otozure.jp/

2023.02.19(日)
文=伊藤由起
撮影=榎本麻美