社会現象を起こしたミュージカル『刀剣乱舞』の三日月宗近役で注目を浴びた黒羽麻璃央。

 現在、TBS系火曜ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」にも出演中の彼が自らキャリアを振り返りつつ、「新境地」と語る映画『生きててごめんなさい』について語ってくれました。


●友だちの「お前ならいける!」の一言でジュノンボーイに応募

――幼い頃の夢を教えてください。

 小学生の卒業アルバムには「野球関係」と書いていたと思います。4年生の頃から少年野球をやっていたんですが、現実を見てしまったのか“プロ野球選手”と書かなかったところがリアルというか(笑)。野球は、その後も中3でケガをするまでやっていました。高校に入ってからは軽音楽部でヴォーカルをやりつつ、バイトもして青春を謳歌していました

――高校2年生のとき、友人の勧めで「第23回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に応募されます。

 前の年に、近くの中学の人が「ジュノン」のファイナリストに残って賞をもらったらしく、その噂を聞いた友だちが「お前ならいける!」と勧めてくれたんです。昔から芸能の世界には興味はありました。それで小学生からやっていた野球ができなくなったこともあり、本気5割:ノリ5割といった感じで応募しました。

――その結果、準グランプリとAGF賞を受賞し、芸能界入りされます。

 そのときは「就活しなくて済んだ」「これでドラマに出てスターになれる!」という、かなり安易な気持ちだったかと思いますが、現実はそんなに甘くなかったです。宮城から通いながらワークショップに参加したり、オーディションを受けたりする日々でした。それで高校を卒業するタイミングで上京しました。

――2012年、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンの菊丸英二役で俳優デビューされます。

 3、4回ぐらいオーディションを受けて、やっと受かったんです。ただ、周りに比べて、僕だけお芝居も歌もダンスも全然できなくて、大きな挫折を味わいました。弱音を吐いていてもダメなので、ひたすら練習することで、初日に向けて頑張っていきました。2年間、まるで学校に行くような感覚でした。

2023.02.03(金)
文=くれい響
撮影=末永裕樹
ヘアメイク=泉脇崇(Lomalia)
スタイリスト=ホカリキュウ