この記事の連載

家族の反応は?

──「悪口」ではありませんが、ご実家のご家族の赤裸々なエピソードもかなり語られています。ご家族からの反発やクレームはありませんでしたか?

 連載していた時は、うちの家族は『Marisol』なんて絶対読まない雑誌なので安心していたんですけど、書籍化はちょっと怖かったですね。でもミーハーな兄からは「家族のこといっぱい書いてくれてありがとうな」と、言われました。

 親からは先日電話で話した時に「そういえば、本出したんだって? お兄ちゃんが買ったから、それを借りて読むから」と言われ、「買ってくださいよ」と思いながら「うん……」とだけ答えました(笑)。

──仲の良いご家族なんですね。

 今でこそ、なんやかんや仲が良い家族ですが、本当は、親は私が芸人になることに反対だったと思います。面と向かって言われたことはありませんが、30歳くらいまでは、芸人なんてそのうちやめると思っていたんじゃないかな。

 田舎に帰省して同級生に会うたびに「佳代子のお母さんが『中途半端なことやっててあの子大丈夫かね』と心配していたよ」という話を聞きましたからね。でもそれを私には言わないんですよ、絶対に。

 34~35歳の時に一回だけ、母から「あんたもう、芸能界だかOLだかわからない中途半端なことして」と言われたことがありました。「お母さんがそんなふうに言うと思っていなかった」と家を飛び出し、友達の家に一泊して翌朝戻ったら「昨日は言い過ぎたけど、応援してる。もう何も言わないね」と言って、それ以降、本当に何も言わなくなりました。逆に「もっと聞いてよ」と思ったりしましたけどね(笑)。

2022.12.09(金)
文=相澤洋美
撮影=山元茂樹