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イスタンブールには旧市街(スルタン・アフメット)と新市街がある。「トルコ・イスタンブールの旅」特集第4回までご紹介してきたのは新市街。今回は旧市街をご紹介する。旧市街は、新市街とは金角湾で隔たれているので、フェリーに乗るか、路面電車、タクシーなどで橋を渡って行く。
旧市街は、街全体がユネスコの世界遺産に認定されていて、世界でも指折りの観光地。もちろんショッピングも楽しい。古くから人々の暮らしを支えてきたショッピングスポット、バザール(市場)。そのかたわらには、ハリウッドのトップセレブに愛されるジュエリーショップもある。
数百年タイムスリップしたかのようなバザールで、最先端のジュエリーが販売されている。そんな時代を超えたショッピングを楽しむことができる。
さらに、今回のグルメ情報は、バザールの建物上階にあるトルコ料理レストラン。バザールの中や周囲にはカフェやレストランがいくつもあるが、なかでも味も雰囲気もいいと評判のレストランだ。
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世界最大最古の屋根付き市場「グランド・バザール」
![入り口は24カ所ある。こちらは「ヌルオスマニエ・モスク」の前にあるヌルオスマニエ門。オスマン帝国時代の国章が飾られている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/e/1280wm/img_9ed13dc0d18588b2e0cae1f7ccbdb8ae196313.jpg)
イスタンブールの旧市街には、世界で最も古く、最も大きなバザール(市場)がある。その名も「グランド・バザール」だ。トルコ語の名称「カパル・チャルシュ」は「屋根付きの市場」という意味。屋根の着いた総面積3万700平方メートルの敷地に、約4,000軒以上の店舗が軒を連ねる。門(出入り口)は24カ所あり、入り組んだ路地は迷路のようだ。
![「グランド・バザール」の外側にもずらりと商店が並ぶ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/9/1280wm/img_f9f696c8eb3274013cf59854a234626d270944.jpg)
「グランド・バザール」は、1461年当時オスマン帝国スルタン(皇帝)のメフメト2世が造った小さなバザールだった。目的はモスクとして使われていた「アヤソフィア」への収入。16世紀にスレイマン大帝の時代に大幅に拡張された。
![ドームが連なる天井がエキゾチックだ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/8/1280wm/img_98e5d13944f99a1be8a64d594a79a6da197129.jpg)
バザール内では、路地ごとに扱う商品が決まっている。これは、かつての区画整理の名残。路地によって、金製品・宝石、銀製品、銅製品、陶磁器、じゅうたん、衣料品、布地、革製品、アンティーク、土産物といった商品に分かれている。飲食店や宿泊施設もあり、まるでひとつの街のようだ。
![金細工製品の店。種類が多すぎて目移りしてしまう!](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/0/1280wm/img_4074a69153a2b4b2df57b0e7ac49d550199935.jpg)
![衣料品関連商品の路地。左側は衣料品店、右側は布地店だ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/2/1280wm/img_c25ff582cd42285261bf272593a47e94254239.jpg)
見ているだけでも楽しいが、欲しいものを見つけたら、まずは値段交渉から始めよう。欧米の物価高が話題になっているが、トルコの物価はもともと日本より低かったこともあり、今でも安心して買い物を楽しむことができる。銀行、郵便局、両替所、カフェやレストランまであるので、あっという間に時間が経ってしまう。
![買い物客が行き交うじゅうたん店の前では、ネコがおやつをねだっていた。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/1/1280wm/img_31124917da32eab6c5265d3ff3c49b0e256657.jpg)
歩き疲れたら、バザール内にカフェやレストランもあるが、買い物をしたお店でチャイ(紅茶)を振る舞ってくれることがある。なかには買い物をしなくてもチャイが出てくることも(笑)。バザールの中には、配達専門のチャイ店があり、買い物客の間を塗って、もの凄いスピードでお盆に載せた熱々のチャイを配達している。
![商店で価格交渉をしているとき、おしゃべりに花が咲いたとき、買い物をしてもしなくてもチャイをふるまってくれることがある。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/0/1280wm/img_704da0c38934d77ac8cc3ae256c8fc76169880.jpg)
場内はとてつもなく広いので、迷子にならないように目印を決めておくといい。あっという間に時間が経ってしまうので、時間に余裕をもって訪れたい。
![「グランド・バザール」内にはカフェ、レストラン、食堂もあってにぎわっている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/f/1280wm/img_1fa6f3bf02e42f85d494af3b24228e74180624.jpg)
Ground Bazaar(グランド・バザール)
所在地 ağlıkçılar Cad. Perdahçı Han. (Çukur Han) No:63/4 Kapalıçarşı - Fatih, Istanbul
電話番号 0212-522-39-39 http://kapalicarsiyonetim.com/(トルコ語)
2022.12.04(日)
文・撮影=たかせ藍沙