この記事の連載
釜山国際映画祭 #1
釜山国際映画祭 #2
釜山国際映画祭 #3
いざ、3年ぶりの釜山国際映画祭へ!

3年ぶりに、マダムアヤコが釜山に帰ってきたーー。韓国のみならずアジアを代表する映画祭、釜山国際映画祭にやってきたのだ。マダムが釜山入りしたのは、2019年の第24回以来。コロナ禍の過去2回も規模を縮小し開催されてはいたけれど、今年はフル・スペックでの開催で、海外プレスの参加が認められるようになったのだ。マジで、釜山港へ帰ってきた気分だ。トラワッタ・プサンハン! 돌아왔다 부산항에。いや、飛行機で来たんだけども。
そういえば、いつもどこかで必ず耳にしていた「釜山港へ帰れ」のメロディを今年は聞かなかったな。あののんびりしたトロット(韓国歌謡)のリズムが、今や摩天楼の街となった釜山には似合わなくなってしまったのかしらん。

今回で27回目となる釜山国際映画祭(略称BIFF)は、2022年10月5日(水)から14日(金)まで海雲台地区にある釜山シネマセンターこと、映画の殿堂(ヨンファエチョンダン/영화의전당)を中心に開催された。
映画の殿堂は、釜山の副都心である海雲台地区センタムシティに2011年に建てられた映画祭専用劇場だ。開幕式などが行われる半屋外のBIFFシアターを含め5つの劇場を擁し、さらに映画祭本部が置かれている。映画祭のためにこんな立派な専用劇場を建てちゃうんだもの、釜山がどれほど映画祭に、そして映画に本気なのかがわかる。

さらにソウルにあったKOFIC(韓国映画振興委員会。さまざまな形で映画の支援をする独立機関)もすぐ隣に引っ越してきた。
周辺のシネコンや劇場でも上映やイベントが行われ、この時期の海雲台地区は映画祭一色になる。
2022.11.26(土)
文・撮影=石津文子