世界最高峰の映画の祭典はコロナ禍に負けない
![脚本賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』の 濱口竜介監督。原作である村上春樹の短編小説集『女のいない男たち』が、こうなるとは。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/0/1280wm/img_e01a184017748e0196bd257b1fddc88492674.jpg)
Bienvenue à Cannes! ようこそ、カンヌへ。
そう言えるのも、2年2カ月ぶり。2021年7月6日から17日までの12日間、第74回カンヌ国際映画祭はほぼ通常通りの形で行われた。もちろん、様々な新型コロナウイルス感染防止対策をした上での“ほぼ通常営業”だったのだが。
![華やかなレッドカーペットが戻ってきた。オープニングを飾った「ANNETTE」のマリオン・コティヤールは、CHANELのシルバーのドレス。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/0/1280wm/img_30503a65505f6da330d458c723495d5268287.jpg)
昨年の第73回はコロナの感染状況が落ち着いた時期に、短編コンペなどは実施されていたので、完全に中止とは言い切れないのだが、まぁいわゆる誰もが想像するレッドカーペットが賑わうカンヌは開催されなかった。
![映画祭会場の裏側は美しいビーチ。手前のマスク姿の男性がいなかったら、今年の写真とはわからないかも?](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/1/1280wm/img_f184cd93a33936ea09a430b54d2759a2173791.jpg)
例年、映画祭は5月に行われるのだが、今年は感染状況などを鑑みて7月に行われたため、南仏カンヌは夏真っ盛り、バカンス・シーズン。もう、みんなマスクなんかしてないのよ、びっくりよ。
![会場の外観。今年のアイコンは、審査委員長のスパイク・リー。誰よりも目立ってた。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/f/1280wm/img_ef66f30f2915f81da1f910ac4d2250a0161104.jpg)
そう思うのは日本から来たこちらだけで、フランスではワクチン接種が進んだことで、6月17日から基本的に屋外ではマスクをしなくて“も”良い、ということになっており、ビーチはもちろん、通りを行く人もほとんどがマスクを外している。
と言っても劇場内をはじめ屋内ではマスクは必須だし、レッドカーペットのカメラマンもマスクをするよう求められていた(カメラマンは黒礼服がドレスコードなので、マスクも黒が必須だった)。
2021.09.11(土)
文・撮影=石津文子