世界最高峰の映画の祭典はコロナ禍に負けない
Bienvenue à Cannes! ようこそ、カンヌへ。
そう言えるのも、2年2カ月ぶり。2021年7月6日から17日までの12日間、第74回カンヌ国際映画祭はほぼ通常通りの形で行われた。もちろん、様々な新型コロナウイルス感染防止対策をした上での“ほぼ通常営業”だったのだが。
昨年の第73回はコロナの感染状況が落ち着いた時期に、短編コンペなどは実施されていたので、完全に中止とは言い切れないのだが、まぁいわゆる誰もが想像するレッドカーペットが賑わうカンヌは開催されなかった。
例年、映画祭は5月に行われるのだが、今年は感染状況などを鑑みて7月に行われたため、南仏カンヌは夏真っ盛り、バカンス・シーズン。もう、みんなマスクなんかしてないのよ、びっくりよ。
そう思うのは日本から来たこちらだけで、フランスではワクチン接種が進んだことで、6月17日から基本的に屋外ではマスクをしなくて“も”良い、ということになっており、ビーチはもちろん、通りを行く人もほとんどがマスクを外している。
と言っても劇場内をはじめ屋内ではマスクは必須だし、レッドカーペットのカメラマンもマスクをするよう求められていた(カメラマンは黒礼服がドレスコードなので、マスクも黒が必須だった)。
2021.09.11(土)
文・撮影=石津文子