先進国の中で、一人当たりの果物消費量が最低水準と言われている日本。欧米諸国の3分の1程度とも言われているほど低い水準なのだとか。

 四季折々の景色を楽しむように、その月ごとに旬を迎える果物を楽しんでほしい。

 そんな思いを込めて、果物の恵みで私たちの生活を豊かにしてくれる日本橋 千疋屋総本店で提供されている旬のフルーツをご紹介します。

 今月は、秋の味覚の代表格「栗」。一般的に生で食することがないので一見フルーツではないと思われがちですが、樹上に実る栗は立派な果実。「国産渋皮栗のパルフェ」で召し上がれ。


縄文時代から日本人に愛されてきた秋の味覚、栗

 ほんのりとしたやさしい甘みと、ほくほくとした食感。秋の味覚といえば栗を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。それもそのはず、栗は日本古来から愛されてきた果物で、縄文時代初期から食用として利用されていた記録が残っています。

 今では年間を通じて食べられる栗ですが、やはり一番美味しいのが秋。9月~10月にかけて旬を迎えます。この時期は千疋屋総本店も栗を使ったスイーツが並び、店頭は秋色に染まります。

 渋皮マロンシュークリームや栗のパルフェなど数あるスイーツの中でも一番人気はやはりモンブラン。栗の魅力がいっぱい詰まったマロンクリームがたまりません。

 10月は栗の収穫期。栗拾いに行ってみるのもいいかもしれません。栗を選ぶ時には表皮にツヤとハリがあり、実がふっくらとしたものを選びましょう。

 意外に傷みやすい食材なので、出来れば収穫したその日のうちに。難しい場合はちゃんと冷蔵庫のチルド室などで0度付近を保つようにして保存をすることが肝心です。茹でて下処理をすることで日持ちさせることができますが、できるだけ早く食べるようにしましょう。

2022.10.10(月)
文=CREA編集部
撮影=釜谷洋史