先進国の中で、一人当たりの果物消費量が最低水準と言われている日本。欧米諸国の3分の1程度とも言われているほど低い水準なのだとか。

 四季折々の景色を楽しむように、その月ごとに旬を迎える果物を楽しんでほしい。

 そんな思いを込めて、果物の恵みで私たちの生活を豊かにしてくれる日本橋 千疋屋総本店で提供されている旬のフルーツをご紹介します。

 今月は、たっぷりの甘みと頬張ると溢れるような果汁が魅力の桃。千疋屋総本店にとって夏の定番である「ピーチパフェ」も合わせて楽しんでください。


可愛らしい見た目。中身にもずっしりとおいしさが詰まっている

 真夏の果実と言えば桃。6月に紹介したマンゴーは“新しい”夏の主役ですが、桃は“王道”と言えるくらい、古くから愛されている果物です。

 その証拠に、千疋屋総本店では7〜8月にかけては桃一色になるほど。8月末になるにつれて柔らかい食感はしっかりとしていき、味わいも濃厚になっていくのが特徴です。

 7月上旬、店頭で並んでいたのは山梨県産の「プレミアムピーチ」。

 一般的に甘いと感じる桃の糖度を上回る14度以上のものを選別しているため、甘さの安定感は抜群。また色や形も良く、芳醇な味と香りを楽しむことができます。

 自宅で桃を味わう際は、常温で追熟させて青味を抜きましょう。購入した時やもらった時の状態に比べて、少し柔らかくなってきたタイミングが食べ頃。また、水に濡らして、手で皮が剥けるくらいになっているかどうか、というのも見極めのポイントです。ただ、少し硬い食感の桃が好みの人は、説明した状態のものより早めに食べるのがおすすめ。

 食べる時、冷やしすぎないのも大事です。2〜3時間前に軽く冷やしてから食べるようにしましょう。

2022.07.24(日)
文=渡里友子
写真=志水 隆