イタリアにも日本と同様、たくさんの春野菜が!
![フィレンツェの旧市街地を見下ろせる「バルディーニ公園」。藤のトンネルが見どころです。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/d/1280wm/img_6d19cffdf06aa258a52f354d79d679cd88356.jpg)
さて、そんな春のイタリア。食べ物はどうでしょう?
この時期は日本同様に“春野菜”と呼ばれる野菜が多く出回ります。
![イタリアのおかひじき「アグレッティ」も春を感じさせてくれる野菜のひとつ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/e/1280wm/img_ce335ea071f7b8f8947525e846f74ac3102751.jpg)
ヴェネト地方のグリンピースや白アスパラガス、日本の菜の花に似たプーリア地方のチーマ・ディ・ラーパ、チコリの一種でローマ地方のプンタレッラ、そして野生のたんぽぽなど、本当に春ならではの楽しい野菜がずらっと並ぶので、楽しすぎてうっかり市場やスーパーに長居してしまいます。
各地方それぞれの春野菜を使った郷土料理を食べ、人々は身も心も春を感じるのです。
![菜の花のような味わいの「チーマ・ディ・ラーパ」。最も代表的な食べ方は、オレキエッテという耳たぶのようなパスタを使ったプーリア州の郷土料理。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/5/1280wm/img_f5eceb95bc675b16c97b8cab695da1be71619.jpg)
以前、春の極上野菜であるヨーロッパ最高級の白アスパラを食べに、名産地であるヴェネト州に行ったのですが、そこでなんとアスパラ専用の鍋を発見! 即買いしました。
![アスパラの名産地で買ったアスパラ専用鍋。「縦に茹でると美味しさが全然違うのよ」と地元の方が言っていました。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/3/1280wm/img_a308f8a62cc77e04af13106e04c7c113108696.jpg)
それまでは割と適当にアスパラを茹でていましたが、この鍋を見てアスパラが如何に大切に扱われているかを知り、私も気持ちを改めてイタリア生活でアスパラを茹でる時はわざわざアスパラ鍋を出して使っていました。帰国してからすっかり使うことはなくなってしまいましたが……。
ちなみにヴェネトのホワイトアスパラガスはEUで唯一DOP(原産地呼称保護)を取っていて、生産方法から形や色、太さなど厳しい規定をクリアした超ブランドアスパラ。価格もめちゃくちゃ高いです! もし春にベネチア近郊に旅行に行くことがあったら是非食べることをおすすめします。
![バッサーノ・デル・グラッパの希少な「白アスパラガス」。専用の機械で束ね、専用の紐で結び厳しい規定をクリアしたものだけにDOPマークのシールが貼られ出荷されます。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/8/1280wm/img_88462b1854f8526ca51f04a9d4b8148059571.jpg)
![バッサーノ・デル・グラッパ村のシンボルの屋根付きの木造橋。この地域の特産品である蒸留酒「グラッパ」を求めて観光客が世界中から来ます。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/3/1280wm/img_f3a171c3ad272641788b2cabb337fdb0137444.jpg)
ちなみにこの土地は蒸留酒グラッパの産地でもあり、世界中から観光客が来ます。アスパラもですが、本当はグラッパを飲みに行きました。
ということで、今回は日本でも手に入るお野菜でイタリアの春らしいお料理をご紹介。
その名も「パスタ・プリマヴェーラ」。材料は春野菜なら何でもOKですよ。
2022.03.31(木)
文・写真=齊藤奈津子