台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。
そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。
【2022年2月】悟明老師が占う「世界の動き」
旧暦の新年が始まりました。
これから始まる一年も、上半期はコロナウイルスの波に翻弄され、各国の経済活動と人々の生活は、まだまだ影響を受け続けるでしょう。
完全な収束は2023年になると見ていますが、オミクロン株以降のウイルスの脅威は弱まっており、今後は規制緩和が進んで観光業の復興につながるなど、希望は見えてきているように思います。
先進国以外へのワクチン普及、治療薬の承認が進むことも、経済復興の一助となることでしょう。
さて、今月の鍵となる4つの星は、北朝鮮を示す天梁星、南アメリカを示す紫微・天府星、中国を示す武曲星と、そこに入ってくる左輔星です。
天梁星=北朝鮮は、吉星である化禄を伴っています。
この時期の北朝鮮の宮には、同時に病気を象徴する病符、山崩れなど大地に関する天災を意味する天殺が入ってきます。
平穏とは言い難い星回りですが、天梁星+化禄の力は災難を吉に変えるほど強力とあって、国外に漏れ聞こえてくるほどの惨事にはならないでしょう。
ミサイル発射などの動きも、単なる威嚇行為のように思われます。
紫微・天府星=南アメリカは、吉星である化権を伴います。凶を解く大吉星である解神星もあり、これからのひと月は、たとえ不吉なことが起きたとしても、深刻な事態には陥らないでしょう。
チリではワクチンの4回目の接種が行われるようですが、そうしたコロナ関連の政策も人々の助けとなり、経済の回復に繋がっていくでしょう。
そして中国=武曲星。凶星である化忌を伴うほか、2つの凶星・天哭と月殺が入っています。これらの影響は、冬季オリンピックで一稼ぎしようとする人々にダメージを与えそうです。
といっても、同時にこの宮に入ってくる左輔星が吉星の化科を伴っているため、計画の7割程度の儲けは得られ、利権に関わる人々は胸を撫で下ろすことでしょう。
その一方、一般の人々は、その恩恵に与ることは難しいようです。
その他の国を見ていきましょう。
ロシア=廉貞・天相星には、吉星の天相、凶星の羊刃、弔客、天狗が入ってきます。同じくロシアを示す巨門星の宮には、吉星の禄存と天徳、凶星の捲舌が入ってくる……という複雑な星回りです。
総合的に見ると、喧嘩や揉め事が起きやすく、特にお金や利権をめぐる争いが多くなりそうです。しかし仲裁役となる吉星があるため、今のところは大事にはならないと見ています。
カナダ=貪狼星には、吉星の右弼、凶星の陀螺と白虎が入ってきます。
吉凶半々といったところですが、新型コロナウイルスやその他の災難で、少なからぬ死傷者が出ることが懸念されます。
困難を気丈に乗り越えようとする姿勢が求められるひと月となりそうです。
北アメリカ=太陰星には、吉星の龍徳が入ります。
星回り的には落ち着いた状況で、金融業と不動産業が好調ですが、新型コロナウイルスに関しては、まだまだ油断ならない段階のようです。
ヨーロッパ&中東=天機星には、吉星の月徳と凶星の死符が入り、吉凶半々の運勢です。
イギリスはマスクの着用義務を解除するなど、規制を緩めていますが、それが可能なのは吉星の加護があるからでしょう。
しかし、まだ楽観することはできず、経済、金融、テクノロジーのいずれも停滞したままのひと月となるでしょう。
2022.01.30(日)
文=堀 由美子