台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2023年9月】悟明老師が占う「世界の動き」

 今月の運勢を示す天干は“庚申”。庚の五行が金であることから、金融や宝飾業に大きな動きが出やすいひと月です。一方、申が意味するのは、疾走感や変化。これは世界経済の大きな動き、あるいは旅行&観光業の活性化を示唆しています。

 今月の鍵となる星は、太陽星、武曲星、太陰星、天同星。4つのうち3つがアジアを示す星であり、アジアの動きが世界を動かす鍵となるものと見ています。

 では、各国の運気を見ていきましょう。

 南アメリカ=紫微・天府星には、吉星の禄存が入ってきます。さらに銀河線で繋がる七殺星にある金匱の影響もあり、運気は上々。特にハイテク、建築、文化事業、運輸業に好機があります。目に見えない亡霊のような存在を意味する凶星・弔客がありますが、その他の星回りを見る限り、ほとんど影響はないものと思われ、太陽に照らされるかのような明るいひと月となりそうです。

 アメリカ=太陰星は、今月を代表する星のひとつで、吉星の化科を伴います。金融、ハイテク、電化製品、衛星通信業には、多くのチャンスが訪れるでしょう。その一方、凶星の羊刃と白虎があることから、大きな交通事故などでケガ人が出る可能性が。また銀河線で繋がる天同星にある化忌の影響を受けるため、大規模な天災に見舞われる心配も。渡米する予定のある人は、用心したいひと月です。

 カナダ=貪狼星には、吉星の文曲星が入ってきます。銀河線で繋がる武曲星にある文昌との相互作用で、経済面には恩恵があるでしょう。ハイテク産業と娯楽業が好調なほか、株で大きな利益をあげられるとき。しかし、凶星の五鬼と火星があることから、火災への注意が必要に。山火事が起こることも考えられそうです。

 ロシア=巨門星には、凶星の死符。さらには三方四正で繋がる天機星にある陀羅と病符、天同星にある化忌と剣鋒、銀河線で繋がる太陽星にある天狗……と、数多の凶星の影響を受ける前途多難な星回り。これは、いよいよ行き詰まるのかもしれません。

 ウクライナ・ベラルーシ=廉貞・天相星には、凶星の天哭が入ってきます。また、銀河線で繋がる破軍星にある喪門と鈴星という凶星の影響もあり、死傷者が出る状況は免れられず、引き続き心配事の多いひと月です。ですが、三方四正で繋がる武曲星の化権と文昌、紫微・天府星の禄存といった吉星の好影響が期待できるぶん、こちらには明るい兆しを感じます。勝利が近いと見ることもできそうです。

 ヨーロッパ&中東=天機星には、吉星の天鉞が入ってきます。天機星の強みであるファッションやデザインをはじめ、ネットワーク関連、医療機器関連は好調となるでしょう。ただ、凶星の陀羅と病符があることから、新型コロナの変異株の爆発的流行が起きる可能性も。天鉞と銀河線で繋がる天梁星の天魁の2つの吉星の力で、最小限に抑えられることを願います。

 インド&アフリカ=破軍星には、凶星の喪門と鈴星。非常に不安定で落ち着きがないひと月となりそうです。また、天同星の化忌の影響を受けることから、毒=ウイルスの蔓延の心配も。新型コロナの変異株が猛威を振るうのかもしれません。何かと不安な状況ですが、経済面では、鉄鋼と運輸業は活気づくでしょう。

2023.08.31(木)
文=堀 由美子