台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2023年8月】悟明老師が占う「世界の動き」

 今月の鍵となる星は、武曲星、貪狼星、天梁星、文曲星です。新型コロナウイルスの問題は、収束はせずとも大きくはなく、人々の往来も経済も正常化しつつありますが、世界は新たな不安に包まれ始めたように思います。それはアジアVS.欧米という対立の構図。中国VS.アメリカと言ったほうがいいかもしれません。この覇権争いにアジアの各国が巻き込まれ、不安を感じる出来事が増えていくでしょう。そして西暦2024年2月10日以降、戦いの火蓋が切られるかもしれません。

 では、各国の運気を見ていきましょう。

 南アメリカ=紫微・天府星は、吉星の天鉞、銀河線でつながる七殺星にある金匱の影響を受け、美容製品など、美に関する分野の発展が見込めそうです。経済状況も上々ですが、天空と破碎という2つの凶星が入ってくることから、大きな事故が起こる心配が。天空は空から落ちてくる正体不明なもの、破碎はぶつかり合いによる破壊を意味することから、隕石の落下、飛行機同士の衝突事故などがイメージされますが、天鉞の力で大難にはならない模様です。

 アメリカ=太陰星には、吉星の左輔が入ってきます。ハイテク、金融、不動産、建設、美容産業などが大きな利益を上げるでしょう。その一方、白虎と捲舌という2つの凶星の存在、三方四正でつながる天梁星に凶星・死符があることから、北朝鮮との舌戦が起こる可能性が読み取れます。ただ、武力行使には至らないものと思われ、静観するのみといったところでしょうか。

 カナダ=貪狼星は、今月を代表する星のひとつで、吉星の化権を伴います。服飾、娯楽、旅行、証券業が好調となるでしょう。少々気になるのが、交渉のもつれや陰口を意味する凶星の五鬼があること。さらに銀河線でつながる武曲星にある天殺の影響を受けることから、中国との政治的舌戦が繰り広げられるかもしれません。

 ロシア=巨門星には、今月を代表する星のひとつ・文曲が凶星の化忌を伴って入ってきます。さらには、死神を意味する凶星の勾絞も。吉星はありません。これは、多くの死傷者が出るという星回り。兵士はもとより、一般市民にも侵攻の影響が及ぶかもしれません。ロシア軍には難題が多く、苦戦するように見てとれます。

 ウクライナ・ベラルーシ=廉貞・天相星には、天魁と龍徳という2つの吉星が入ってきます。これは、頼もしいサポートが得られるなど、明るい陽が差すという星回り。ただ、凶星の病符があり、衛生状態が悪化している環境下での感染症などの心配はあります。困難な状況が1日でも早く終わり、人々が平和に暮らせるようになることを願っています。

 ヨーロッパ&中東=天機星には、凶星の羊刃が入ってきます。また、銀河線でつながる天梁星にある凶星・死符、三方四正でつながる巨門星にある文曲化忌と勾絞の影響を受けることから、流血沙汰、死傷者の出る状況が予想されます。現実に鑑みると、フランスでの暴動は8月も続くものと思われます。また、飛行機事故にも注意が必要な時期。気がかりが多いひと月ですが、経済面は好調で、旅行&観光業、ファッション業界の勢いが加速しそうです。

 インド&アフリカ=破軍星には、吉星の禄存が入ってくるほか、銀河線でつながる廉貞・天相星にある龍徳からの好影響を受け、経済的な発展が見込めるでしょう。特に、不動産、教育・文化事業、娯楽関係の躍進が期待できます。一方、凶星の天哭、銀河線でつながる廉貞・天相星の病符の影響を受けることから、感染症には気をつけなければならないひと月です。

2023.07.30(日)
文=堀 由美子