「家族に向けてツイートしていると思っています」(笠松)

――本作でもSNSが重要な働きをしていますが、お2人はどの程度、SNSを実際に利用されていますか。

藤原 誰に連絡を取るときも、今はほぼLINEです。メッセージでも電話でも。家族とも、LINEのグループ通話でよくお喋りしますよ。

笠松 僕もメッセージは100%LINE。電話もほぼLINEですね。家族とだけは、いまだに普通の電話回線で連絡を取り合いますが。ただ、僕たちは、既に学生時代からSNSが存在していた世代なので、SNSの登場によって生活や人間関係が何か大きく変わったという意識はないんです。もちろん今ほど頻繁ではなかったにしても、Facebook、Twitterはありましたから。

藤原 とはいえ、今の中高生や小学生を見ていると、絶対に大変だろうな、と思います。LINEのグループに1人だけ入れてもらえない子がいる、というような状況を聞いたり……。私たちのときは、まだ会って交換ノートをやりとりしていた時代です。私は携帯電話も高校に入ってからしか持たなかったですし、メッセージもパソコンでメールをしていました。なので、そういう話を聞くと、学校から帰ってもSNSを通じた色々なしがらみが多いのは、本当に大変だなぁと思います。

――実際にどのようにSNSとつきあっていますか?

笠松 僕はSNSを始めてまだ1年くらいですが、読む人が少しでも幸せな気持ちになれればいいな、と思って呟いています。読む人が嫌なことを忘れられるくらいの内容を心がけ、気持ち的には家族に向けてツイートしている感じです。

藤原 私は写真を撮るのが苦手だから、インスタにもオシャレな写真を上げないと、とか思っちゃってなかなか上げられず、気づいたら仕事の告知のためだけみたいな状態になっちゃってます。ちゃんとしなきゃ、という意識が働いちゃって。

笠松 うん、分かる!!

藤原 Twitterの方が、その場で思いついたことを軽く呟けますが……。それでも、やっぱり勘違いされることもありました。そこだけ切り取ると、冷たい言い方に感じられてしまったりすることがあるみたいで。逆に、見たくないことが目に入ってしまって、嫌な気分になったこともあります。SNSは楽しいけれど、同時に嫌な面もあるので、付き合い方をちゃんとしないと、難しいですよね。なかなか大変だ、とも感じています。

2021.12.28(火)
文=折田千鶴子
撮影=鈴木七絵
スタイリスト=徳永貴士(SOT)
ヘアメイク=SHUTARO(vitamins)/笠松さん、飯束ゆうこ/藤原さん