「M-1グランプリ2020」ファイナリストであり、見事今年の「M-1グランプリ2021」の決勝進出を決めた錦鯉のお二人が、CREA WEBに初登場。

 前編は、テレビ出演や漫才協会への加入、初単独ライブ、「M-1」決勝進出……と、ブレイクを果たした2021年のめまぐるしい出来事をプレイバック。さらに、今の芸風に至った経緯やプライベートでの環境変化、新たに生まれた家族の絆など、知られざる側面まで語っていただきました。

 50歳の長谷川雅紀さんと、43歳の渡辺隆さんによる遅咲きのお笑いコンビの生き様。撮影当日、ぎっくり腰を患いながらもおなじみのポーズを披露してくださっているまさのりさんの表情にも注目です!

テレビの指針は「ダウンタウンDX」と「踊る!さんま御殿!!」

――今年一年、本当に大活躍でしたね。まずは2021年を振り返っての自己採点をお伺いできますか?

渡辺 芸人生活で言ったらもう100点満点だよね。スベったこともたくさんあるけど、そういうのは置いといてね。

長谷川 どこに論点をもっていくかによって変わってくるな。何が難しいって、今までで我々はライブしか出ていなかった。今年になって初めてテレビなどのメディアにいろいろ出させていただいて一番たくさんの経験をさせていただいたという面で、今までの芸人生活の中で100点と隆が言っているのはすごく共感できるんですよ。ただテレビに出た時に実力を発揮できたかと言われると……。

渡辺 いいから、バカなんだからはやく点数言えよ。

長谷川 まぁ、60点ですかね。

――それはのびしろがありますね。テレビの世界だと「1年生」と呼ばれる部類になってしまいますもんね。

長谷川 まだわからない部分が多いので、収録終わってから、“やった”“手応えあった”みたいな感覚がわからないんですよ。

渡辺 じゃあ0点でいいんじゃない? 手応えないなら。

長谷川 なんで手応えがないのに60点かというと、一回呼ばれたテレビのお仕事に次も呼ばれることがあるんですよね。僕は、手応えはないんですけど。

――本当にたくさんテレビで出られていましたよね。ダウンタウンさんの番組にも。隆さんは憧れでしたもんね。

 共演させていただけたことは嬉しかったですね。

長谷川 僕が基準にしていたのは、「ダウンタウンDX」と「踊る!さんま御殿!!」。この2番組は、テレビに出始めた芸人がよく言っている、売れる指針なんですよ。それに僕らも出させてもらえて。

――ある程度の番組は1周していると思いますが、まだ出演が叶っていない番組はありますか?

長谷川 「徹子の部屋」です。僕が子供の頃から憧れていた番組って、僕らがあまりにもテレビに出るのに時間がかかったために、次々終わってしまったんですよ。「徹子の部屋」は長寿番組なのでいつか出たいですね。

2021.12.02(木)
文=綿貫大介
写真=佐藤亘