透明度抜群のサーフスポット・アダンビーチ
たとえば、奥集落にある穴場ビーチのアダンビーチ。
アダンビーチの左手は緩やかな弧を描くビーチで、少し沖で砕けた波の飛沫で煙っています。ここは、サーフスポットでもあります。
右手は岩場で、尖塔状の岩と洞窟の形が一致した“夫婦岩”がアイコン。縁結びや子宝祈願などのご利益があるとか。
ビーチへ降りると、波打ち際は白砂ではなく、かつてのサンゴの塊や小石が敷き詰められていました。透明度は上々です。
陸を振り返れば、浜を縁取るようにアダンが茂り、切り立つ断崖は緑の合間にところどころ赤土の岩肌がのぞいています。
そして、ビーチのすぐそばまで、やんばるの森が迫っています。時にヤンバルクイナの「キョキョキョキョキョ」という鳴き声が聞こえることもあるとか。
今回は日帰りではなく、沖縄の古民家風コテージの「奥やんばるの里」に一泊。ほたるが飛び交う夜に、光害のないやんばるの森にかかる天の川を見上げての星空観察。エコな電気バスに乗り込み、ハードなトレッキングをすることなく、ガイドと一緒にやんばるの森を体験……。
北部のやんばる3村は、自然が主役。リゾート地の中南部と同じ島とは思えないほど、沖縄本島の多様性に驚かされます。
アダンビーチ
●アクセス 那覇空港から名護市までは高速を利用し、約2時間。名護からアダンビーチまでは約1時間。レンタカーなどの車移動が便利。
●おすすめステイ先 奥やんばるの里
https://okuyanbarunosato.net/
Column
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2021.08.14(土)
文・撮影=古関千恵子