スポットによって変化する神秘的な青の世界

 そして波に翻弄されつつ岩の切れ目から、青の洞窟へ侵入! 岩壁で切り取られた光溢れる空と海、少し反響する水音、地球の片隅から広い世界をのぞいている気分です。

 洞窟内は外から差し込む光、海底に反射した光、様々なブルーが交錯していました。

 そして外の海は少しエメラルドがかった青だったのに対し、洞窟内は明るいけれど深淵なブルー。積丹ブルーにも、いろいろあるようです。

 帰り道はボード上に立ってみることに挑戦。調子にのって波に乗ろうとしたら、さすがに海にボチャンと落ちました。

 SUPを終えて、陸から堪能する積丹ブルーめぐりに出発です。

 国道229号を車で北上して、「日本の渚百選」のひとつ、島武意(しまむい)海岸へ。アイヌの言葉で「シュマ・ムイ」(岩の・入り江)という名前の浜です。

 駐車場に車を停めて、トンネルの先の展望スポットへ向かいます。ひやりとした空気のトンネルをしばし歩くと、パッと視界に開ける積丹ブルー!

 さらに展望台に近寄ると、オレンジ色に変色した断崖絶壁や、海に浮かぶ岩峰には柱状節理というブロック状に組み合わさったような岩塊が見られたりと、変化に富んだ迫力の景色が目の前に広がります。

 島武意海岸は、断崖絶壁が続く積丹半島の中で唯一浜まで下りることができます。帰りの上り道はキツイですが、足先だけでも積丹の海に浸ってみる価値アリです。

2021.07.17(土)
文・撮影=古関千恵子