#225 Ogami-jima
大神島(宮古諸島/沖縄県)

 宮古島の北東約4キロに浮かぶ、三角形に見える美しい大神島。周囲約3キロの小さな島ながら、聖域の多さは沖縄でも屈指といわれています。地元では“神様の住む島”としてあがめられる存在です。

 そんな大神島には、守らなくてはならないルールがいくつかあります。島の神祭行事の日には立ち入り禁止の区域がある、聖域にはみだりに入ってはいけないなど、知らずに破ってしまっては、大変。はじめての来島ならば、ガイドをお願いするのが無難でしょう。

 大神島は宮古島の周辺の有人島では珍しく、橋ではなく船でアプローチします。宮古島北部の島尻港から定期船で約15分。迎えてくれたのは、「大神島のおじいの観光ガイド」の下地義明さん。“おじいのガイド”という名称ながら、島では最年少の50代です。

 上陸してまずは港の一画にある「島まもりの神様の岩」に挨拶をします。大神島では石に神が宿るとされ、石を動かす、あるいは砕く日は、ウヤガン(巫者のような存在)のおばあさんが決めるそうです。

 挨拶を終えると、島内の移動手段である電動カートに乗り込み、観光ガイドのスタートです。

2021.07.03(土)
文・撮影=古関千恵子