10代でデビュー以降、俳優の道を駆け抜けてきた中川大志さん。

 テレビドラマやバラエティ番組などでも、屈託のないその姿は見られるが、中川さんの主戦場といえば映画。2021年に公開される劇場公開作品数は発表されているだけでも5本、うち2本は主演を務めており、群雄割拠の若手俳優の中でも不動のポジションを築きつつある印象だ。

 そんな中川さんは、現在22歳。場数を踏んだ分、達観した趣もありながら、等身大の22歳っぽさも残している。彼は、今の自分のことをどう見ているのだろうか?

 最新主演映画『FUNNY BUNNY』の撮影秘話も含め、多いに語ってもらった。

「今、何歳なの?」と聞かれて、咄嗟に出てこないこともあります

――プロフィールを改めて拝見しまして、中川さんはまだ22歳なんですよね。昔から落ち着いていますが、実年齢に驚かれることもありますか?

 確かに、最近は大人の役が増えてきたこともあって、実年齢より上に見られることも多いです。

 周りの人に、「今、何歳なの?」と聞かれて、咄嗟に出てこないこともあります。「自分、何歳なんだろう?」と思ってから、「えーっと……んー、たぶん22歳です」みたいな(笑)。

――ご自分でも、わからなくなるときがある(笑)。

 そうですね。でも、話すと「年相応だね」と言われるんですけど。今はこうして仕事の話をするので「ちゃんと話さなきゃ!」となっていますけど、普段は全然ラク~に、好きなことをやって生きてます(笑)。

――キャリアも重ねていますし、作品にずっと出続けている印象もあります。

 全然、そんなことないですよ! 年齢の移り変わりで考えると、そのとき、そのときの作品で悩んだり、課題がいっぱいあったな、とは思います。中学生や高校生のとき、10代後半くらいは、ちょっと……なんか脱出したいような、次に行きたいような気持ちもあったりしたので。

 恋愛作品が続いていたときは、また違う役柄にもチャレンジしたい気持ちになって、コメディや三枚目の役を意図的にやらせてもらったりもしましたし。そういうふうに変わっていったな、というのは振り返ると思いますね。それで、自然とここまできたのかなと。

 基本的には、やっていないことをやりたい気持ちが常にあります。あまり見せたことのない役や作品、新しいことを常にやりたいというのが、僕のテーマです。

2021.04.18(日)
文=赤山恭子
撮影=佐藤 亘
スタイリスト=徳永貴士
ヘアメイク=池上豪(NICOLASHKA)