シンガポール版バクテーのレシピ

 シンガポールのバクテーは、マレーシアのものとは漢方の種類が異なり、とくに香りの決め手になるのはパンチのある辛さの白胡椒。具は豚の骨付きスペアリブのみで、非常にシンプル。クリアなスープでさっぱりした味です。

■材料(4人前)

・豚肉(スペアリブ):800g
・バクテーの素(dfe)※:1パック
・にんにく:丸ごと1個
・水:1.6L
・甘い黒醤油(たまり醤油やタイのシーユーダムで代用可):適量
・刻み唐辛子:適量
※ネット販売で購入可

■作り方

(1) スペアリブは下ゆでしておく。にんにくは外側の薄皮を剥く。

(2) 鍋に分量の水、「バクテーの素(dfe)」、にんにくを入れ、火をつける。沸騰したらスペアリブを加えて、あくが出たらとり除き、40分ほど煮こめばできあがり。
※パック記載のレシピでは水800mlですが、スープをたっぷり飲みたい人には倍の量がおすすめ。これで味が足りなければ、塩と白胡椒で調整しましょう。

 マレーシアタイプもシンガポールタイプもどちらもおいしい! 

 ひとことでいうなら、滋味深いスープが好みの人はマレーシア、さっぱりパンチのあるスープが好みならシンガポール、という感じでしょうか。

 今回レシピに使用したのはこちらのバクテーの素。シンガポールのバクテーの素のほうが、漢方の種類の影響なのか、手ごろな値段でした。

 寒い日のおうち鍋に、バクテーをぜひ。家全体が漢方の香りに包まれるので、アジア旅気分も味わえますよ。

マレーシアごはんの会
古川 音(ふるかわ おと)

「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもつ。近著は『マレーシア 地元で愛される名物食堂』(ダイヤモンド社)。
オフィシャルサイト http://malaysianfood.org/

Column

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現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。

2020.12.27(日)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)
協力=伊能すみ子(アジアごはんズ)