#209 Irabu jima
伊良部島(沖縄県)
宮古島の北西約5キロに浮かぶ隆起サンゴの島、伊良部島。
西隣の下地島との間には、幅40~100メートルの水路が走り、6カ所で橋がかかっています。
が、隣の島に橋で渡っても、そうは感じられず、地図を見ても、ひとつの島に思えるほど近くにあります。
伊良部島の大きな転換期となったのは、2015年。
宮古島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋が完成し、それまで船で渡るしかなかったアクセスが、一気にラクチンになりました。
しかも、“伊良部ブルー”と呼ばれる青いラグーン上を走る、3540メートルもの大橋のドライブは、移動というよりも、絶景を満喫するアトラクションのよう。しかも無料で体験できます。
さらに2019年、下地島に「みやこ下地島空港ターミナル」が開業。
下地島へ、羽田や成田、関空や神戸から直行で行くことができるようになりました。ちなみに、今は運休中ですが、国際空港でもあります。
滑走路の長さが3000メートルもあるこの空港、もともとはジェット旅客機のパイロット養成訓練のために昭和期に建設されたもの。
練習中の飛行機が着陸&離陸を繰り返す、いわゆる“タッチ&ゴー”が見られる、航空ファン垂涎の場所でした。
かつて下地島にダイビングに行った時など、頭上を行ったり来たりしているジャンボ機を海上から見上げて、飛行機にも教習場があるのかと、改めて認識したものです。
行きやすくなった伊良部島。これまで隠れ家的にひっそりと守られていたビーチが乱されてしまうのでは……と不安でしたが、訪れてみたら、それは杞憂でした。
伊良部島の代表的な2つのビーチはどちらも変わらず、他にはない個性を放っていました。
2020.11.21(土)
文・撮影=古関千恵子