前衛アートのようなビーチと輝く白砂が美しいビーチ
伊良部島北西部に位置する佐和田の浜は、浅瀬の浜のあちこちに巨岩が点在するビーチ。
自然の力で侵食され、様々な形をした岩が散在する光景は、どこか前衛アートのインスタレーションのよう。
これらの岩群は1771年の明和の大津波によって運ばれてきたと伝えられています。この自然が創り出した景観は、「日本の渚100選」にも選ばれています。
佐和田の浜の西側の干潟には、岩を積み上げた“魚垣(カツ)”があります。
これは潮の干満を利用して、逃げ遅れた魚を捕まえる仕掛け(ハワイのフィッシュポンドのようですね)。
1850年に造られたもので、「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」に含まれています。景色のみならず、人知も感じるビーチです。
もうひとつは、伊良部島の南西部に位置する渡口の浜。白砂フェチのわたしの、マイベスト3のひとつです。
ここの砂は粒子が細かく、手からこぼすと、ふわりと風に舞う感じ。裸足で歩けば、足裏に伝わる柔らかな感触もたまりません。
このビーチがどうして「日本の渚100選」に選ばれていないのか、不思議でなりません。
そんな渡口の浜を望む、憧れのリゾートが「イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古」。
“美しく彩られた”を意味する伊良部島の古語“いらふる”から、その名をいただき、周囲の自然に溶け込んだナチュラルな建材や海をイメージする色使いでまとめられています。
三面が窓ガラスに囲まれたレストランは、ラグーンの眺めがぐるりと広がります。
この圧巻の景色を前にいただくのは、フランスのミシュランスターレストランで経験を積んだ大橋シェフによる、島の恵みをフレンチに仕立てたお料理。
なかでも名産のカツオをアレンジした数々のお料理は、どれも印象的です。
2020.11.21(土)
文・撮影=古関千恵子