こんにちは、新人美容研究家のにらさわあきこです。

 新型コロナウイルスの登場以来、私たちの習慣や価値観は大きく変わりましたよね。私もいくつかの習慣を捨てて、いくつかの習慣を取り入れました。その中で良かったのが、オイルうがい。

 今回は、美容や健康に良い効果が期待できるとされるオイルうがいのメリットと方法についてご紹介します。

●アーユルヴェーダで推奨

 まず、オイルうがいとは何かといいますと、文字通り、オイルで行ううがいです。インドの伝承医学アーユルヴェーダで推奨されているもので、私自身は8年ほど前に、知り合いの編集者さんが作った本で存在を知りました。

 オイルでうがいをすることで、口内炎や口臭、虫歯、風邪などを予防するだけでなく、お肌の潤いがアップしたり、髪も生き生きしたりしてくるとか。

 当時は、「へー」と思っただけで、実践には至りませんでした。

参考文献 » 『毒出し習慣で 朝、生まれたての体になる!』

 これまた10年ほど前になりますが、取材でアーユルヴェーダの「目の洗浄」を体験したことがありました。「ネトラバスティ」というもので、こちらも油を使います。

 具体的には、横たわった体勢で、目の周りに小麦粉でゴーグルのような防波堤を作ってもらい、人肌に温めたギー(バターを熱して、上澄みを集めたもの)を注いで、目を開け閉めします。エステなどでも行われているので、独特の映像を見たことのあるかたもいらっしゃるかもしれませんね。

 その時は、眼科のお医者様に行ってもらったのですが、先生曰く、「目をオイルで洗うのは理に適っている」のだとか。というのも、目の中は粘膜なので、一般的な洗浄液で洗うと傷がついてしまう。一方、「オイルなら、粘膜を保護するので、洗うならオイルがおすすめ」とのことでした。

 なるほど、言われてみれば納得で、確かに目を水や洗浄液で洗うと痛い。しかし、この時に体験した「油洗浄」は、痛いどころか気持ちが良かったのです。それまでは、油の中で目を開け閉めするなんて、「より痛いのでは?」と思っていたのですが、実際に行ってみると、ほんのり温かくて優しい液体に包みこまれる感覚がありました。

 しかも目が保護される感覚もあり、なおかつ、キレイになった気がしました。

●ヨードうがいは 粘膜を傷つける?

 長くなりますが、もう1点。

 私は呼吸器系が弱くて、普段から耳鼻科や呼吸器科をよく受診しています。そして複数のお医者様から、「ヨードを使ったうがいは禁止」と言われます。というのも、ヨードは粘膜を傷つけるから、「使うなら、抗炎症効果や保湿効果があるアズレンスルホン酸ナトリウム水和物系のうがい薬『アズノール』などがいい」というのです。

 そこで調べてみたところ、ヨードには殺菌効果があるものの、殺菌力が強いので、喉の粘膜を傷つける恐れがある。菌を殺すことが主体で、喉は保護されないようなのです。

参考記事 » 文春オンライン「風邪予防の新常識。うがい薬に気をつけて!」

 しかも、風邪の発症率を比較した調査では、「ヨードうがい」「水道水うがい」「なにもしない時」のうち、感染率が低かったのは水道水うがいをした時で、「ヨードうがいは何もしない時と差がなかった」というのです。

2020.06.13(土)
文・撮影=にらさわあきこ