冒険ノンフィクション
『極夜行』

“あれだけの経験をし、あれだけの驚愕をもって、私は極夜の闇に震えたが、それは一度きりの経験であり、もう二度と味わえないものである。”

【本のポイント】
「自分にしかできないこと、それを体現または表現することで得られる充足感は、何物にも代えがたい。角幡唯介氏のようなスケールでなくても、自分は何をしたいのか、何を表現したいのかを見つけるきっかけにもなるのではないか。

 本書は、大ヒットし、多くの人が筆者の冒険に感心するばかりだろうけれど、自分自身に刺激を入れる、という読み方もあると思います」(担当編集)

【あらすじ】
探検家にとっていまや、世界中どこを探しても”未知の空間“を見つけることは難しい。様々な未知の空間を追い求めて旅をしてきた角幡唯介は、この数年冬になると北極に出かけていた。そこには、極夜という暗闇に閉ざされた未知の空間があるからだ。太陽を見ない数カ月を過ごし、極夜が明けた時、彼はひとり太陽を目にして何を感じたのか──。闇に向かった探検家の冒険ノンフィクション。

極夜行

著者 角幡唯介
文藝春秋 1,750円
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2020.05.28(木)
文・撮影=文藝春秋