他人にどう思われたいかより、自分はどうしたいのか

「プレ更年期の時期は、やがてやってくる更年期という大きな体の変化に備えて、生き方、働き方、今後の人生の展望を考えてみる機会と捉えてほしいですね」

 では、できるだけ卵巣を若々しく保ち、この時期を快適に過ごすためにはどうすればいいのだろう。

「ストレスマネジメントや、メンタル面を整えることがとても大切です。他人にどう思われたいかより、大事なのは自分はどうなりたいのか、何が好きなのか。

 『映え』ばかり気にするのではなく、自分にとっての『快』は何なのかを考えてほしい。自分というものを確立することがとても大切です。『私』『I』を主役にものごとを考えるようにしましょう」

 日常生活では、規則正しい生活は当然ながら、食事や栄養も重要。松村先生自身、ある時期に体調を崩して栄養の大切さを実感し、栄養学の勉強を始めたという。

「卵巣も他の臓器と同様に活性酸素にさらされることで老化が早まります。

 抗酸化作用の高いビタミンA、C、Eを積極的に摂りましょう。緑黄色野菜はこれらのビタミンが多く含まれています。ミネラルもバランスよく摂取してほしい。

 さらに良質のオイルも大切です。例えばオレイン酸を多く含むオリーブオイルや、α-リノレン酸やセサミンなどを含むゴマ油を上手に取り入れましょう」

 また、たんぱく質が不足している人が圧倒的に多いそうだ。

「毎食約80~100グラムの肉または魚を食べるようにしましょう。腸内環境も大切なので、食物繊維や発酵食品も忘れずに」

 そして何よりも大切なのが、ワクワク、ドキドキ感。自分だけの楽しいことを見つけ“ときめき”のある毎日を過ごすことだそう。

●教えてくれたのは…
松村圭子(まつむら けいこ)先生

産婦人科専門医。成城松村クリニック院長。広島大学医学部卒業後、広島大学医学部産科婦人科学教室入局などを経て現職。日本産科婦人科学会専門医。日本補完代替医療学識医。自らの不調体験から女性の身体をサポートする栄養の大切さを説く。著書に『女性ホルモンを整えるキレイごはん』(青春出版社)など。

Column

CREA HEALTH

わたしの未来のカラダのために。

2020.02.09(日)
Text=Kaoko Saga(Lasant)

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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